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2015年11月21日 (土)

大森一樹監督の自信作「ベトナムの風に吹かれて」

11月21日(土)から大阪・九条のシネ・ヌーヴォで映画「ベトナムの風に吹かれて」の上映が始まった。初日には、大森一樹監督が舞台挨拶をされた。また広島では八丁座、熊本ではDenkikanでも上映中である。

大森監督は東京、大阪を始め全国で時間の許す限り、舞台挨拶をされているが、その理由はご自身の自信作だからである。

『産経新聞』大阪夕刊(2015年11月6日)は、次のように大森監督のインタビュー記事を掲載している。
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「失われつつある、上質な日本映画を作りたかった」。日本映画史上初のベトナムと日本の合作。インド、中国と海外で映画を撮ってきた監督は「ベトナムで撮れるのが魅力でした」。63歳。主演の松坂慶子とは同い年で初のタッグ。「年を重ねた今、一緒にできて意義深い。僕らの世代が楽しめる、大人の青春映画になりました」と胸を張る。

今の日本の映画の流れに一石を投じたかったそう。「集客が期待できる漫画やテレビドラマの映画化に頼り、娯楽に特化し過ぎ。僕は面白くて、見た人が元気になるものを作りたかった」。

上演時間は2時間を切る。「昔の名作は1時間半ぐらいですよ。長いと疲れるし、もう一度見たいと思いにくい。映画は繰り返し見る楽しみもあるから」  監督の思いに賛同し、旧知の俳優も集まった。かつて主演3部作を作った吉川晃司も出演。一場面のためにベトナムへ来た。

「吉川の男気です。娯楽の中に難しいテーマをほどよくミックスできたと思う。面白くてためになるのが日本映画だと伝えていきたいです」(橋本奈実)=公開中
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以上のインタビューのキーワードを抜粋すれば、次のようになるであろう。それぞれについて多様に語ることができるテーマとなっている。「失われつつある上質な日本映画」、「僕らの世代が楽しめる大人の青春映画」、「面白くて見た人が元気になる」、「映画は繰り返し見る楽しみもある」、「娯楽の中に難しいテーマをほどよくミックスできた」、「面白くてためになるのが日本映画」。これらはいずれも大森監督の自信の表現である。

私は、そのいずれにも納得である。製作側から言えば、もっと予算があれば、もっと面白く、もっと楽しい映画ができたと痛感している。限られた予算の中で、大森監督の「天才」が十分に込められた映画である。

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