« 2015年10月 | トップページ | 2015年12月 »

2015年11月27日 (金)

ベトナム発日本語ニュース:VTV4に小松さん出演

ベトナムのテレビ放送局VOV4は、日本語の日本関連のニュースを放映している。

以下は11月8日に放映された「ジャパンリンク」である。ビンディン省が日本とマグロ捕獲の協力をするというトピックでは、ビンディン省の前委員長ロックさん、それに堺市の加藤均さん、日本との民間経済協力では日本大使館の深田博史特命全権大使などの顔が放送中に発見して嬉しくなる。

https://www.youtube.com/watch?v=qBR9T0AewPc&list=PLQ9ujV_whCP2TKxk0VzErDAfFBpt

そして何よりも、映画「ベトナムの風に吹かれて」の原作者、小松みゆきさんがインタビューに出演されている。このインタビューの解説は、やはり同映画に出演しているVOV(「ベトナムの声」放送局)のトアンさんのような気がする。

そして何と私も小松さんを紹介するために出演している。ぜひ、ご覧下さい。全体が30分ほどの番組の中で17分12秒からの放送である。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年11月26日 (木)

「企業論」講義記録(8):「経営者支配」と機関投資家の株式所有

1.「経営者支配」論の検討

(1)バーリ・ミーンズの研究
バーリとミーンズの「近代株式会社と私有財産」によれば、「経営者支配」の企業は最大株主が20%未満であるとした。その後の研究では10%未満を基準にしたり、銀行融資を考慮したりして「経営者支配」を抽出している。これは「株式所有の分散」を示す一つの分析方法とみなされるが、最大株主が20%や10%といった数値に特に根拠があるわけではない。

(2)「所有者支配」「銀行支配」「金融支配」
「経営者支配」に対して、依然として企業は「所有者支配」または「銀行支配」または・「金融支配」であるといった反論または批判が存在する。私見では、たとえば10%未満の最大株主の企業であっても、それ以下の大株主の数人(法人・個人)で「結託」すれば、経営者の任免に決定的な影響を及ぼすことができる。他方、こういった株主(多くは金融機関や取引先企業)と経営者が共通の利害をもって「結託」・「連携」すれば、経営者がその地位を維持することもありうる。このように企業の「経営者支配」を単純に決定できないことは事実であろう。

2.「経営者支配」論の評価

(1)純化された「経営者支配」論
それでは「経営者支配」が架空の概念であるかと言えば、そうでもないと指摘できる。たとえば最大株主でさえ0.001%の株式しか所有しないような場合、さらにそれらの株主が株価収益にしか関心をもたない場合、株主の支配力または影響力は消滅するのではないか。換言すれば、究極の「株式所有の分散」の状態であり、株主総会の議決権行使では「白紙委任状」が大多数といった場合、おそらく「経営者支配」という状態に至る。株主は、議決権行使を通して経営者を任免するよりも株式売却を選択する。

(2)バーリとミーンズの研究の評価
 ① 株式会社では「出資者=株主の支配」つまり「所有者支配」が法的に当然と考えられていた当時、「経営者支配」の可能性を初めて指摘し、その実証のために「株式所有の分散」を初めて実態調査したことは、やはり経営学の歴史の中でバーリとミーンズは特記に値する研究業績であると思われる。

 ② また、株主を無視した経営者の独断専行や自己保身が今日でも世界で見受けられる時、それは本来の「所有者支配」の会社における「経営者支配」的な行動ともみなされる。これは、現代的な課題である「企業統治」(コーポレートガバナンス)論に「経営者支配」論が引き継がれていることを意味している。

3.機関投資家による株式集中

近年では、投資運用者(ファンド=マネジャー)が投資運用に責任をもつ機関投資家(投資信託=投資ファンド、年金基金、銀行信託部、信託銀行、大学基金)に株式が集中している。この機関投資家は、会社がM&Aや取引関係や提携関係を強化するために他社の株式を所有することと区別される。前者は、出資者すなわち受益者は投資家であり、投資運用者または資金受託者とは別個に存在しているが、後者の投資資金は会社自身によって調達される。前者は、あくまでも投資家に代わって投資収益を追求することが目的であるが、後者は、取引・提携関係の強化またはM&Aが目的とされる。この両者の区別は重要である。

(1)「ウォールストリート・ルール」
ウォールストリート・ルールとは、株式の投資収益が悪化すれば、単純に言えば、株価が下落すれば、株式売却することを意味する。

(2)EXIT(退出)とVOICE(発言)
株主の売買行動として、「退出」とは株式売却のことであり、「発言」とは「売却」しないで株主総会での発言を意味する。大量の株式を所有する場合、その売却は買い手が見つからなかったり、株価の下落を伴う。したがって「退出」よりも「発言」が機関投資家や法人の大株主では選択される。「ウォールストリート・ルール」は「退出」のことであり、最近の「もの言う」株主または「株主行動主義」は「発言」に区分される。、

・・・以上の株式会社における株式所有や株式売買については、主に欧米で議論されてきた内容である。それでは日本の株式会社におけるそれらの特殊性・独自性は何か。それは「株式相互持ち合い」に他ならない。次回から、これについて講義を進める。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年11月25日 (水)

村上春樹の新刊『ラオスにいったい何があるというんですか?』(4)

「村上春樹のラオスの本」が出版されたんですよ。次はラオス人気が間違いない。

このような話をしていると、ラオスに7月に行ってみたいという反応が学生ではなく、社会人の方からあった。ラオスを初めて訪問する人が1週間以内の出張ということを想定すれば、次の3コースがお勧めである。起点と終点は関西空港(関空)としている。

(1)関空~ホーチミン~ビエンチャン~ルアンパバーン~ハノイ経由~関空

(2)関空~ハノイ~ルアンパバーン~シェムリアップ~プノンペン~ホーチミン経由~関空

(3)関空~ハノイ~ビエンチャン~パクセー(サワナケット経済特区)~ビエンチャン~ルアンパバーン~ハノイ経由~関空

(1)はベトナム+ラオス、(2)はカンボジア+ラオスという組み合わせである。(3)はラオス集中コース。もっと時間があれば、ラオスのパクセーからベトナムのダナンまで自動車で、またはその逆のコース。さらに私は未体験であるが、パクセーからカンボジア国境を超えてプノンペンまでという陸路コースも興味深い。

いずれも現地の企業訪問や市内視察を準備できると思う。この準備とは、訪問先や自動車の手配を含むが、各国の知人・友人に依頼することになる。旅行会社に依頼すれば簡単なのかもしれないが、それでは味気ない気がする。この「味気」を忘れないことが人間関係の妙味なのだと思う。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年11月24日 (火)

村上春樹の新刊『ラオスにいったい何があるというんですか?』(3)

「これが文学か・・・」。「さすがにノーベル賞候補・・・」。「こういう表現をするのか・・・」。同書のラオスの章を読んだ最初の感想である。

小説となれば、その物語の展開に主な関心が向くが、同書のような紀行文となれば、私を含む読者も同じ風景を見たり、同じ体験を共有していることになる。そうなれば、著者の感性や表現力が顕著に実感することができる。

メコン川の持つ深く神秘的な、そして薄く暗く寡黙なたたずまいは、湿った薄いヴェールのように、僕らの上に終始垂れ込めている。そこには「不穏な」「得体の知れない」とも表現したくなるような気分さえ感じられる。・・・・(158頁)。

このような文章表現こそが小説家であり、また村上春樹ならではの特徴であろう。これに対して論文や報告書の文章は、できるだけ修飾語を省略して事実を客観的に記述することが理想とされる。この相違を実感できた。こういった日本語に接すると、日本語の奥深さをを痛感する。

なお、メコン川から村上春樹は神秘的な暗いイメージを抱いたようであるが、これは、やはりラオスを舞台にした松本清張の小説『象の白い脚』の雰囲気にも共通しているように思われる。このような印象を私はメコン川やラオスに持ったことはないが、そう言われてみれば、そう感じないこともない・・・。著者の村上春樹氏に「なぜ、そのように感じたか」を質問してみたくなる部分である。改めてラオス訪問時に私自身でメコン川を見直して考えてみたいと思う。

村上春樹のラオスの本」が出版されたとなると、日本におけるラオスの注目度は格段に向上するであろう。また、それを期待したい。

なお、村上春樹氏のお父様は、私の出身の甲陽学院中学・高等学校の国語の先生ということである。私は初めて聞いたが、そうなると、ますます「ノーベル賞受賞」を期待したくなってくる。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年11月23日 (月)

村上春樹の新刊『ラオスにいったい何があるというんですか?』(2)

ここで同書の舞台となったルアンパバーンの様子を写真で見よう。これは今年8月に撮影したものである(再掲載を含む)。Cimg0824
ルアンパバーンの国際空港。中国の援助で建設された。以下は、それまでの国際空港。今は使用されずに廃墟のようになっている。Cimg0825ルアンパバーンの市内の雰囲気は不変。しかし外国人向けの店が増えているように思われた。また自動車は通行量も停車量も確実に増加している。Cimg1043ベトナムの首都ハノイに比較してラオスの首都ビエンチャンは静かだが、そのビエンチャンよりもルアンパバーンはさらに静寂。それが魅力だ。
Cimg0994メコン川(写真の右方向)に面したホテルでノンビリと朝食。この時間の進み方の遅い感覚は「中毒」になり、再訪の強い動機になりうる。

なお村上春樹氏は、私の未知の高級リゾートホテル「アマンタカ」に宿泊したと著書に書いてある。ただし、このルアンプラバーンの空気感は、どのホテルに宿泊しようが同じである。







| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年11月22日 (日)

村上春樹の新刊『ラオスにいったい何があるというんですか?』(1)

大きな書店に行けば、いろいろ新刊書を手にとって眺めるだけで1時間くらいは過ぎてしまう。すぐに読みたいという本よりも、これは手元に所蔵するべき本というような判断基準で、ついつい本を買ってしまう。

村上春樹『ラオスにいったい何があるというんですか?紀行文集』(文藝春秋、2015年)が、店頭に平積みされていた。村上春樹という著者名だけで、おそらく売れる。その書名が「ラオス」だから、ラオスと2001年から関係してきた私としては驚きであった。

http://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163903644

同書は、著者が雑誌に掲載した紀行文を1冊にまとめた内容である。アジア諸国の中ではラオスだけで、ほかは米国やEU諸国、そして熊本が取り上げられている。ラオスは首都のビエンチャンではなく世界遺産となっている古都ルアンパバーンが題材となった。同書では「ルアンプラバン」となっている。

このタイトルは、ハノイのベトナム人がラオス訪問する著者に対して発した疑問の言葉である。私見では、一般のベトナム人はラオスに対して友好的であるが、少しばかり「上から目線」がなくもない。両国の政治体制は近似して「兄弟国」であるが、この場合、必ずベトナムは兄でラオスは弟である。

同地は、何度も本ブログでも紹介しており、本年8月にも訪問した。世界的に著名な村上春樹よりも少しはラオスのことを知っていると思うと、少しばかり気分が良くなる。しかし感性や文書力はまったく違うのだろうと思う。

以下、同書のラオスの章を少し紹介しながら、ラオスについて私見を述べてみようと思う。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年11月21日 (土)

大森一樹監督の自信作「ベトナムの風に吹かれて」

11月21日(土)から大阪・九条のシネ・ヌーヴォで映画「ベトナムの風に吹かれて」の上映が始まった。初日には、大森一樹監督が舞台挨拶をされた。また広島では八丁座、熊本ではDenkikanでも上映中である。

大森監督は東京、大阪を始め全国で時間の許す限り、舞台挨拶をされているが、その理由はご自身の自信作だからである。

『産経新聞』大阪夕刊(2015年11月6日)は、次のように大森監督のインタビュー記事を掲載している。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「失われつつある、上質な日本映画を作りたかった」。日本映画史上初のベトナムと日本の合作。インド、中国と海外で映画を撮ってきた監督は「ベトナムで撮れるのが魅力でした」。63歳。主演の松坂慶子とは同い年で初のタッグ。「年を重ねた今、一緒にできて意義深い。僕らの世代が楽しめる、大人の青春映画になりました」と胸を張る。

今の日本の映画の流れに一石を投じたかったそう。「集客が期待できる漫画やテレビドラマの映画化に頼り、娯楽に特化し過ぎ。僕は面白くて、見た人が元気になるものを作りたかった」。

上演時間は2時間を切る。「昔の名作は1時間半ぐらいですよ。長いと疲れるし、もう一度見たいと思いにくい。映画は繰り返し見る楽しみもあるから」  監督の思いに賛同し、旧知の俳優も集まった。かつて主演3部作を作った吉川晃司も出演。一場面のためにベトナムへ来た。

「吉川の男気です。娯楽の中に難しいテーマをほどよくミックスできたと思う。面白くてためになるのが日本映画だと伝えていきたいです」(橋本奈実)=公開中
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

以上のインタビューのキーワードを抜粋すれば、次のようになるであろう。それぞれについて多様に語ることができるテーマとなっている。「失われつつある上質な日本映画」、「僕らの世代が楽しめる大人の青春映画」、「面白くて見た人が元気になる」、「映画は繰り返し見る楽しみもある」、「娯楽の中に難しいテーマをほどよくミックスできた」、「面白くてためになるのが日本映画」。これらはいずれも大森監督の自信の表現である。

私は、そのいずれにも納得である。製作側から言えば、もっと予算があれば、もっと面白く、もっと楽しい映画ができたと痛感している。限られた予算の中で、大森監督の「天才」が十分に込められた映画である。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年11月20日 (金)

「企業論」講義記録(7):補論

もう30年近く前になるが、「株式会社の所有と支配」という問題に多数の論者が「参戦」していた。また経営学に関するいくつかの大学院入試や公務員試験の問題に何度も出題されていた。

奥村宏、三戸公、西山忠範、宮崎義一、北原勇・・・といった学者・研究者のお名前が直ちに思い浮かぶ。しかしバブル経済が崩壊し、日本企業の「株式持ち合い」が次第に解消され、また三井・三菱・住友に代表される6大企業集団の再編成が進むに伴って、「企業支配」の問題は次第に忘れられるようになった。

それに代わって最近は「企業統治」の問題が注目されるようになった。現在、企業統治の議論で普通に使用されるアカウンタビリティ(accountability)という英語に私が初めて出会った時、適当な訳語がなかったと記憶している。今日、「説明責任」が定訳となっている。

「企業支配」と「企業統治」の問題の対象や領域の相違は何か。私見では単純に、問題の対象が企業支配では株主であるのに対して、企業統治では株主を含む利害関係者である。このように学生に説明している。

企業統治の枠組みは、企業支配を巡るより幅広い主体をより現実的に把握できるとみなされる。たとえば銀行や政府が中心となって企業を再建することは、株主とは違った利害関係者が企業支配に関与する事例と理解することができる。

現在の企業統治は、制度的な論点に関心が集まっているようだが、こういった企業支配の動態的な動向も分析できる概念が企業統治であると考えられる。他方、たとえば東芝の「粉飾会計」問題は、企業統治の制度上の観点から議論されているようだが、企業支配の観点からは、東芝における「経営者支配」下の経営者の暴走の事例とも考えられる。

このように企業支配と企業統治は別個の問題ではなく相互に関係している。これらの議論の整理や体系化は今後の課題である。時間と体力と気力があれば、私が挑戦したいのだが・・・。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年11月19日 (木)

「企業論」講義記録(7):所有と支配の分離

どのように自分の物を処分しようとも誰にも文句を言われない。「自分の物」つまり「所有している物」だから、「どのように処分」しても誰にも文句は言われない。この「誰にも文句を言われない」状態とは、その物を「支配」していることである。

このように「所有と支配」を学生に教えている。この状態は「所有と支配の一致」である。

株式会社における会社の所有者は出資者すなわち株主である。この株主が会社を支配することは当然である。この支配とは、極端には「会社解散」も含まれるが、それができるのは株主総会である。株式会社における「所有と支配の一致」である。

この「所有と支配」が分離する状態を「所有と支配の分離」と呼び、それに伴って「所有者支配」つまり「株主支配」は「経営者支配」に移行する。私の講義では、「株式会社は出資者=株主のものである」という法的な原則を最初に教えながら、この時点で「経営者支配」の論理を説明する。

この論理のキーワードは、企業規模の拡大、株式所有の分散、大株主の消滅、株主支配力の低下。他方、経営者については、経営の複雑化、専門能力の必要性、経営者の支配力の強化となる。こういった過程によって「所有と支配の分離」に至る。

バーリ(Berle,A.A.)とミーンズ(Means,G.C.)の『近代株式会社と私有財産』(1932年)は、経営者支配論を初めて体系的に主張した記念碑的な著作である。

最近の「企業統治」(コーポレート・ガバナンス)の話題を的確に理解するためには、以上のような「企業支配」の議論の歴史を理解することが不可欠であると思われる。少なくとも「企業統治」は、こういった「企業支配」の延長上に位置する論点である。

これらは、佐久間信夫編『よくわかる企業論』ミネルヴァ書房、2006年の一部を引用している。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年11月18日 (水)

「民主主義とは何だ?」

米国や日本が加わるTPP(環太平洋連携協定)にベトナムも加わる。民主主義という観点から言えば、ベトナムは「一党独裁」の政治体制であり、そこには「民主主義」がないと批判されることがある。

これについてベトナム側が反論するとすれば、「ベトナムにはベトナム流の民主主義がある」ということであろう。この真意は、民意を吸収することが民主主義であり、その方法がベトナム流・・・その歴史的な経緯から現状は一党独裁になっている・・・ということではないかと思う。

ここで日本に対しては、「多党制」であるが、選挙に勝てば何でもできる政治が果たして民主主義と言えるのか?と問うことができる。他方、ベトナムに対しては、「一党独裁」であるが、民意を多様に吸収する政治が「独裁」政治と単純に言えないが、その民意を多様に吸収する制度が確立していないのではないか?と問題提起できる。

以上の問題を考えると、最適な政治体制は「多党制」でありながら、少数意見つまり少数政党の意見も吸収・反映した政治が望ましいということになる。

これが理想であるとすれば、「民主主義」は日本にとってもベトナムにとっても今後の課題ということになる。また同様に、米国やEUに民主主義は存在しているのか?「民主主義とは何だ?」と問われることが多いが、なかなか難しい問題である。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年11月17日 (火)

映画「ベトナムの風に吹かれて」主題歌がNHK登場

11月17日(火)午後8時からNHK総合テレビ「歌謡ショー」に松坂慶子が出演。アオザイ姿でフォー・セインツの上原徹と「たまには仲間で」を歌った。映画「ベトナムの風に吹かれて」の主題歌であり、映画の一部がテレビでも紹介された。この「たまには仲間で」について、以下の報道があるので紹介しておく。

『西日本新聞』夕刊(2015年11月7日)
「いつまでも夢、希望を」フォー・セインツの上原徹 松坂慶子とデュエット曲発売
●映画「ベトナムの風に吹かれて」 主題歌「たまには仲間で」  

1960年代後半に活躍したカレッジ・ポップスグループ「フォー・セインツ」のリードボーカルでリーダーの上原徹(67)が、映画「ベトナムの風に吹かれて」の主題歌で、主演の松坂慶子とデュエットする「たまには仲間で」のCDを出した。

岡本おさみ作詞で、上原が作曲。人生の折り返し点を過ぎ、友人の訃報も入り始める熟年者が、昔を懐かしみ、仲間をお酒に誘い、思いやる気持ちをまっすぐに歌っている。

グループ4人のうち2人は鬼籍に入った。上原は「亡くなった友をしのんで歌っています。カレッジ・ポップスがヒットしてから50年たった、いわばシニア・ポップス。団塊世代の人たちが共感できる歌だと思います」と話す。

言葉が伝わるように歌う流儀は変わらない。〈暮れ残る 夢のぬくもりに身をゆだね〉と歌う上原の声は若々しく、〈あの歌、くちずさめば、ん~泣けてくる〉という松坂のソロは情感がこもる。〈調子はどうだい 元気でいるか〉というハーモニーもいい味だ。

編曲はフラットマンドリンを入れ、アイルランド民謡調。哀愁の一方で、どこか軽快な明るさを含んでいる。  上原は解散後、フジテレビに入社し「ミュージックフェア」などを担当。英国で番組制作会社を立ち上げて10年以上活動した。帰国後、フォー・セインツを再結成し、還暦ライブを開くなど活動。ここ数年は、上原がソロライブを重ね、代表曲「小さな日記」「希望」などを歌ってきた。今作は周囲の勧めで作った久しぶりのオリジナル。大森一樹監督から「映画主題歌に」と依頼があり快諾、主演の松坂に声を掛けてデュエットが実現した。

今、音楽著作権管理や番組制作を手掛ける会社の社長だ。ディレクター、アーティストを掛け持ちする。最近は好きなポール・マッカートニーの武道館ライブ映像を現場で指揮して撮ったという。

「若者も夢を持たなかったら年寄りだと思う。年寄りでも夢を持つ人間は若々しい。いつまでも夢や希望を持ち続けることが大事だ、という気持ちもこの歌(今作)に託しています」

音楽評論家、湯川れい子さんが今作にコメントを寄せてくれた。〈(略)傾きながら静かに燃えている。沈まない太陽…(略)〉。紹介する言葉の端々にうれしさが隠せない。(吉田昭一郎)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年11月16日 (月)

フランスの同時テロ事件:日本の役割を考える

フランスで大規模な同時テロ事件が発生した。自称「イスラム国」(=IS)の犯行と言われている。

一般市民を巻き込んだ「無差別テロ」は断じて許せないし、世界の人々を敵に回す最悪の愚行・蛮行とみなされる。ただし、これまでにも一般市民を巻き込んだ「無差別爆撃」は世界各地で多数行われてきた。それには広島と長崎における米国の原爆投下も含まれる。

こうした日本の経験を想起すれば、また日本国憲法に従えば、日本が果たすべき役割は明白である。国際紛争解決の手段として戦争を放棄した「平和国家」としての日本が、平和外交を積極的に独自に展開するべきであるし、そのための説得力を世界に対して日本はもっているはずである。

しかし今日、「安保関連法案」を強行採決した日本政府にそれを期待できないのかもしれない。私見では日本が、欧米諸国と一緒になって戦争する「普通の国」になるよりも、戦争しない「特殊な国」である方が世界における存在感や独自性は大きい。その結果、世界から「尊敬される国」に日本がなりうると思われる。企業経営も国家運営も同様に一貫した強い「理念」や「信念」が「ブランド形成」のために不可欠である。

フランスのテロ事件を契機にして世界における日本の存在感、そして「安保関連法制」の是非を再考・検討することは有意義である。その推進派は「テロ事件」を利用して、さらなる戦争準備を進めるに違いないからである。

最後になったが、何の罪もない一般市民の犠牲者の方々に対して冥福を祈りたい。合掌

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年11月15日 (日)

映画主題歌「たまには仲間で」生放送:フォー・セインツ+松坂慶子

NHK総合テレビ、11月17日(火)午後8時「NHK歌謡コンサート」で、フォー・セインツ上原徹+松坂慶子が生デュエットで新曲「たまには仲間で」を歌う。

この曲は映画「ベトナムの風に吹かれて」の主題歌となっている。フォー・セインツ:「小さな日記」、松坂慶子:「愛の水中花」・・・カラオケのスタンダードナンバーになっている不朽の名曲・・・の生(ナマ)共演である。

参照 http://natalie.mu/music/news/165679

この曲のCDのレーベル、はっきり言って、故意にそうしているとしか思えない「レトロ調」。それが「差別化」されたアピールのポイントとなっている。このように私は信じている。

この曲、もう私は口ずさむことができる。機会があれば、カラオケ店で練習してみようと思う。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年11月14日 (土)

好調な売れ行き:小松みゆき『ベトナムの風に吹かれて』角川文庫

映画「ベトナムの風に吹かれて」(監督:大森一樹、主演:松坂慶子)の原作は、小松みゆき『越後Baちゃんベトナムへ行く』(2B企画、2006年)。その原作が改訂されて映画と同名の表題となり、角川文庫から本年9月に出版された。20150930_210505_1024x576写真上は発売当初、紀伊國屋書店大阪店の店頭掲示である。現在は、平積みになっているが、品薄の状態で増刷が予定されていると聞いている。
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%99%E3%83%88%E3%83%8A%E3%83%A0%E3%81%AE%E9%A2%A8%E3%81%AB%E5%90%B9%E3%81%8B%E3%82%8C%E3%81%A6-%E8%A7%92%E5%B7%9D%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%B0%8F%E6%9D%BE%E3%81%BF%E3%82%86%E3%81%8D/dp/4041034566

原作者の小松さんとは20年近い交際であり、本映画化の企画を最初に伝えたのは私である。それが2013年4月であったから、小松さんからは「エープリル=フール」でしょう・・・と信じてもらえなかった。

同書は、2006年当時の初版の改訂版であり、小松さんの当初の原稿は映画製作やお母様の逝去まで書かれていたが、その部分は削除され、あくまでも映画に即した内容となっている。この意味では、この角川文庫版の続編が期待される。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年11月13日 (金)

「企業論」講義記録(6):所有と経営の分離

企業の発展・成長を株式所有の観点から検討する

(1)企業形態の発展

個人事業主としてビジネスは学生でも始めることができる。⇒これは「自然人」としてのビジネス⇒次に企業としてビジネスを始める。これを「法人成り」と呼ぶ。⇒この「法人」としてのビジネスの企業形態には、合名会社合資会社合同会社株式会社がある。ただし、この順番で企業形態が必ずしも推移・発展していくわけではない。現在、株式会社の最低資本金1,000万円の規定は撤廃されており、個人事業主が即座に株式会社を設立することも多々ある。また有限会社は新たに設立できない、その代わりに合同会社(LLC:Limited Liability Company)が新設された。

個人事業主から、上記のような企業形態を取って企業は成長・発展する。ここでの成長・発展の意味は、単純に「企業規模の拡大」、換言すれば、資本金の増加である。

(2)所有と経営の分離

新たにビジネスを始める人を一般に起業家(entrepreneur)と呼ぶ。また既存企業を設立した人を創業者(founder)と呼んでいる。両者の相違は何か。たとえば「ダイエーの創業者」は中内功であるが、「ダイエーの起業家」を中内功とは言わない。後者は「ダイエーを起業した人」という表現にすれば違和感がない。どうやら「起業」と「創業」は同義であり、その言葉の直後に付属する「家」と「者」に微妙な語感の相違があるように思われる・・・日本語は難しい。

さて、日本の大多数の企業形態である株式会社について考える。その創業者は出資者であり、当初は過半数の大株主であり、会社の所有者であり、会社を支配している。そして創業者自らが経営者となっている。圧倒的多数の中小企業はこのような所有=支配構造であると考えられる。この場合、「所有と支配の一致」そして「所有と経営の一致」と特徴づけることができる。

これに対して、株主総会において、会社経営を専門経営者に委託する場合がある。現在の大企業はそうであるし、大企業の子会社や中小企業の場合も、いわゆる「雇われ経営者」が存在している。この場合、会社の経営者は必ずしも株主=所有者=支配者ではない。このような関係を「所有と経営の分離」と呼ぶ。

具体的な想定事例として、プロ野球のオーナー会議には「ソフトバンク」の孫正義氏が出席するが、実際の球団の経営管理は専門経営者としての社長に任せているという状況が分かりやすい。企業規模の拡大によって、また経営管理の専門性の増大によって、会社の所有者と会社の経営者が別人になることは、特に奇異なことではない。

私見では、中国やベトナムの国有企業の改革においては専門経営者が必要とされており、その場合、外国人経営者の起用が検討されてもよいと思われる。会社の所有=支配は国家によって継続・維持され、その経営管理は国際性のある専門経営者に委託する。これも「所有と経営の分離」の事例である。必ずしも「民営化」だけが国営企業改革の唯一の方法ではない。

(3)所有と支配の分離

このように「所有と経営の分離」は、世界で普通に見られる現象である。これに対して、本来は一致するべき所有と支配が分離するとはどうしたことか。これは大問題である。講義では、この概略を説明したのだが、さらに次回に復習を兼ねて再び議論することにしよう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年11月12日 (木)

ビジネスとして考える映画製作(2):製作リスクを取れるか?

『朝日新聞』【西部】夕刊(2015年10月24日)は、現在公開中の映画「ベトナムの風に吹かれて」大森一樹監督のインタビュー記事を掲載している。以下の文書は本ブログですでに紹介した(11月1日)。

・・・・・・・・・・・・
現在日本の映画産業について、「短期間で観客動員数を稼ぐ上映スタイルが多い現状を「見せ逃げ」「売り逃げ」とチクリ。「自分自身がシネコンに行くと、見たい映画がない。劇場から劇場へと受け継がれていくような、こういう映画があったらいいな、という思いを込めた」とも話す。

「映画は見に行って、予期せぬ力をもらって帰るもの。そんな本来の役割をもう一度思い出してほしい」
・・・・・・・・・・・・

高齢化社会が進行している日本で、また他方、映画観客が減少している日本で、映画観客を動員するための手段として、60歳以上のシニア割引料金、また夫婦50歳以上割引き料金などが多数の映画館で適用されている。しかし高齢者が本当に見たい映画があるか?大森監督の上記の指摘は、このような問題提起である。

また大手の映画製作配給についても、リスク最少の姿勢が上記の「見せ逃げ」「売り逃げ」の言葉で表現されている。この「逃げ」とは、製作段階において「リスクから逃げ」る経営方針という意味も含まれている。現在の日本で配給される映画は、米国ハリウッドの定番の大作、小説やマンガやアニメがヒットしている。過去にヒットした映画のリメイク。これらは、いずれも新鮮みがあるとは思われない。他方、有名女優の大胆演技(=ヌードシーン)といった話題が製作側から期待される。

また上記の「見せ逃げ」「売り逃げ」の言葉通り、大量宣伝でヒットの兆しがあればよいが、そうでなければ直ちに上映打ち切り。次の作品の上映で切り替える。映画製作もビジネスだから当然と言えるが、そこには文化芸術という観点が希薄になっているようにも感じる。

こういった大手映画製作配給会社は、かつての「マス=マーケティング」の感覚に似ている。簡単に言えば、大量生産・大量販売のための大量宣伝の手法である。

映画「ベトナムの風に吹かれて」は、60歳代以上の人々に最も共感を得るものである。観客ターゲットは、まさにそこである。もちろん若い人々にも、自分の両親や祖父母の問題として、また将来の自分自身の問題として考える材料を豊富に提供しているが、中核となるターゲットは中高年齢の人々である。

こういう世代に「マス=マーケティング」は通用しないのではないか?本映画は、当初は目立たないが、時間をかけて次第に観客からの支持を獲得することになるのではないか。また大森監督の「予期せぬ力をもらって帰る」という表現も本映画の特徴である。それが「口コミ」の原動力になる。私自身で言えば、個人的な贔屓もあるが、何度見ても魅力的で面白い。

いずれにせよ、大森一樹監督の上記の指摘は、まさに彼自身の本作品に対する自信と自負に裏付けられている。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年11月11日 (水)

本格的な研究学術交流をする:英国と日本

ダナン大学では写真のように英国との研究学術交流を本年から開始している。この具体的な中身を聞いたわけではないが、ダナン大学本部の11階建てのビルの1階がすべてこのプロジェクトに使用されている。Cimg2402これを拡大すれば以下のようである。少なくとも両国間の本格的な交流であると想像される。Cimg2401すでに日本とベトナム間ではハノイとホーチミン市で日本センターを設立し、日本語教育やビジネス教育や交流を推進しているが、研究交流という点では、個々の大学や研究者に任せれていたように思う。もちろん日本学術振興会からの「科学研究研究費補助金」の助成もあるが、あくまでも研究者の個人的な研究であったように思われる。

そこでハノイ郊外のホアラックハイテクパークに「日越大学」を設立するという計画が進行中である。より新たな研究・学術・教育交流の段階に日本とベトナムが進化したと評価されるのだが、それらの成果が顕在化されるには時間が一般に必要である。
参照 http://vju.vnu.edu.vn/ja/organizational-and-human/vietnam-japan-university.html

日本国内で人文科学系の学部を改組・再編させようとする日本政府が設立する同大学が、どのように運営されるのか?上記の英国がダナンで設置した「研究教育機関」と同様に、今後の展開が注目される。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年11月10日 (火)

これがベトナム?

日本のODA資金が中心となり、ホーチミン市で公共鉄道(地下鉄+地上鉄道)の建設が進行中である。Cimg2434_2右から左に走る灰色の直線が、鉄道軌道である。その沿線に高層ビルの建設が進む。さらに駅周辺の再開発、不動産価格の上昇が予想される。

こういった公共鉄道の普及は、ベトナムの特徴となっている「バイクの洪水」を果たして緩和することになるのだろうか?ハノイに限って言えば、公共バスがハノイ市内に導入された当時、公共意識または倹約意識の高いベトナム人は、バイク通勤をやめてバス利用を始めた。

ホーチミン市の公共交通の導入が及ぼす社会的な影響はどうか?興味深い研究調査の課題であると思われる。同様の公共交通の建設はハノイでも進行中だが、どうやらこれは韓国企業が受注したようである。

ベトナムが次第に変貌していく。少なくとも経済も社会も悪い方向には進んでいないように私には思われる。それが発展途上国と言われるゆえんであり、その魅力でもある。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年11月 9日 (月)

発見:映画「インドシナ」と「ベトナムの風に吹かれて」共通の出演者

現在、日本で公開中の映画「ベトナムの風に吹かれて」のベトナム側の製作と監督は、ダン=タット=ビン氏。映画の裏話として言えば、彼自身が俳優でもあり、映画の中に出演している。E病院で草村礼子を手術する医師の役である。また喫茶店の女店主役のグエン=ラン=フーン氏は彼の実の妻である。

このダン=タット=ビン監督がベトナム側で参加したフランス映画「インドシナ」(1992年)がある。この映画は、アカデミー外国語映画賞を受賞している。参照:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89%E3%82%B7%E3%83%8A_(%E6%98%A0%E7%94%BB)

この映画「インドシナ」を見れば、主演女優カトリーヌ=ドヌーヴの側近のメイド役として、映画「ベトナムの風に吹かれて」の残留日本兵の妻役のマイ=チャウ氏が出演している。

このように考えれば、ベトナム側からも有力な俳優が配役されていることが分かる。それは特に説明の必要もなく、映画を見れば理解できることであるが、ここで確認しておきたい。

なお上記の映画「インドシナ」、ベトナムにおけるフランス植民地時代を知る上で必見である。またベトナム旅行を意義深くするという関連からもお勧めである。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年11月 8日 (日)

ダナンのブンチャー再訪

ダナンのブンチャー店を10月に再訪した。ブンチャーはハノイが名物であるが、それがダナンにもある。「本場ハノイのブンチャー」とお店に明記してある。Cimg2400写真左の焼き肉入りの甘酸っぱいスープに、写真右のブン(米麺)を付けて食べる。写真上の野菜はお好みのトッピングである。この野菜について私見では個人差があり、お腹を壊す人がいるかもしれないし、そうでないかもしれない。

私は、「たっぷり野菜」で大丈夫だが、抵抗力の弱い人はどうか個人差があるので何とも言えない。

このお店のスープ、少し甘いのでニンニク付けのお酢を入れようと思ったが、どうもニンニクがお酢の中で緑化している。これは、おそらくカビではないか? こういうチェックをしながら食べるのが「ベトナム流」である。特に驚かないで、それが好きとか嫌いではなく、そういうこともベトナムではあり得るのだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年11月 7日 (土)

ホーチミン市からも秋の風景

日本で秋が深まると同様に、ベトナムでも季節は秋である。もっともホーチミン市では依然と暑い日が続くし、台風・大雨の到来もある。しかし偶然、ホーチミン市の教会の秋の風景を見つけることができた。Cimg2431_2暑いと言っても、チリチリと肌を焼くような暑さではない。これからホーチミン市もやや快適な季節が到来する。Cimg2433写真の教会はホーチミン市で不可欠の観光地となっており、右手が郵便局。右手の奥がダイアモンドプラザ(韓国系百貨店+シネコン)である。ここでも日本と同様に中国人観光客の団体が多数であった。







| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年11月 6日 (金)

ラーメンの秋:美味しい風景

近所に新しいラーメン店が開店した。これは試してみなければ・・・。以下はその店舗の外観である。池田市から能勢町や箕面市森町に向かう左側になる。20151104_140737_800x450豚骨スープは美味しいし、店長お勧めのバリカタの細麺も新鮮な感触。(注)いつも他店で私は「普通」を注文。特にお勧めがないからであった)。薄く切ったチャーシューは柔らかくてバリカタ麺と相性が良い。

このお店、「茹でたての新鮮な麺と熱いスープが最も美味しい」という趣旨で「早く食べなさい」という掲示がある。スマホをチェックしながらラーメンを食べるなんてNG。こういった指示に従ってラーメンに集中したが、どうも「せわしない」後味だった。

博多ラーメン なかなかなかや 〒563-0013 大阪府池田市中川原町316-1
電話 072-753-2700  参照 http://nknknky.com

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年11月 5日 (木)

秋の点描:花のある風景

自宅近くのショッピングモールで秋らしい風景を発見した。20151104_144232_800x450ベトナムにも盆栽好きがいて、それに数百万円をかける富裕層がいることを想起すれば、価格のことが気になって一挙に風情はなくなるのだが、こうして写真に留めておいて、日本の情緒を発信しておこう。20151104_144213_800x450写真下のミニチュアの盆栽を私は初めて見るが、これも日本的である。箱庭の中で計算された繊細・微細な姿を作り上げる。世界に誇る日本文化であると思う。


| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年11月 4日 (水)

流通科学大学の風景

私は流通科学大学に勤務して27年間になる。それでも新鮮な発見が今でもある。20151016_095342_800x450
写真上は、秋の大学の風景。ベルタワーにベルがない・・・時間を超越した大学であること。これは建学の精神の一つである。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2015年11月 3日 (火)

学生が沈黙する瞬間

11月3日(火)は祭日であるが、学園祭の準備で休講があったために金曜日の講義をした。このような処置は他大学でも普通である。

理由は、単位取得のための講義日数を厳格に管理するように文部科学省が指示しているからである。 当然と言えば当然であるが、古き良き時代の大学講義とは隔世の感がある。

さて、大学講義の醍醐味は、学生の反応に手応えがある時である。私の最近の事例では、「企業論」や「経営学入門」で講義した以下のような話題である。

1.100円のボールペンを示しながら、これを私なら1,000円で売ることができる。そのためにどうするか?その理由は何か?

2.「1,000円で買えば試験に必ず合格させる条件を付けるから」・・・などの複数の学生からの回答がある。「そんなことするかいな!!

3.正解は、私(または他の人でも良い)が2,000円で買うと保証するから。

4.そのココロは・・・実際は100円のボールペンでも2,000円で売れると思えば、1,000円で買う。これは株式投資、株式売買の考え方と同様である。

この事例は、株式会社=株式市場の仕組みを説明するための1つの方法である。実態経済から乖離した「バブル経済」や、株式市場の2つの機能である「発行市場」と「流通市場」における「流通市場」が、時には「マネーゲーム」や「カジノ市場」になることの説明に使用する。

以上の話をするとき、教室の中に静寂が漂う。学生全員が真剣に一つの問題を考えてる。このゾクゾクする体感こそ大学講義の醍醐味の一つであると思う。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年11月 2日 (月)

「企業論」講義記録(5):日本の企業形態

1.相互会社:生命保険会社の企業形態・・・日本生命、明治安田生命、住友生命、富国生命、朝日生命。

(1)保険契約者が出資者(=社員)である。「社員総代会」は、株式会社における株主総会に匹敵し、取締役を選任する。

(2)最近では第一生命保険が株式会社化した。そのメリットとデメリットは何か。

2.LLC(有限責任事業組合:パススルー会計が特徴。もっと映画製作・共同研究などで活用されても良い。

3.持分会社と株式会社

以上のほかは、前回の講義(有限責任・無限責任・・・)の復習・確認を実施した。

3.個人企業(個人事業主=自営業者)から株式会社までの発展過程⇒次回

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年11月 1日 (日)

10月31日から新たな上映館:「ベトナムの風に吹かれて」

日本ベトナム初の合作映画「ベトナムの風に吹かれて」が好評である。9月26日(土)から新潟で先行上映のイオンシネマ3館(新潟西・新潟南・県央)、J-MAX THEATER(上越)では11月6日(金)まで続映している。

10月17日(土)から全国公開が開始。有楽町スバル座(東京)中洲大洋劇場(福岡)プレビ劇場・伊勢崎シネマ(群馬)は11月6日(金)まで上映。大垣コロナシネマワールド(岐阜)、福井コロナシネマワールド(福井)は上映終了。なんばパークスシネマ(大阪)は11月13日(金)までの続映が決定。

10月24日(土)から名演小劇場(愛知)で上映開始。11月13日(金)まで公開予定である。

10月31日(土)からは以下の劇場で上映が開始された。神戸国際松竹(兵庫)横浜ニューテアトル(神奈川)イオンシネマむさし村山(東京)。これらの上映終了は11月13日(金)であるが、続映が期待される。

このように上映劇場が全国に次第に拡大していく。本映画の大森一樹監督は次のように述べている(『朝日新聞』西部夕刊、2015年10月24日)。

(大森監督は)、短期間で観客動員数を稼ぐ上映スタイルが多い現状を「見せ逃げ」「売り逃げ」とチクリ。「自分自身がシネコンに行くと、見たい映画がない。劇場から劇場へと受け継がれていくような、こういう映画があったらいいな、という思いを込めた」とも話す。

大森監督の指摘は、大手映画製作・配給会社に対して独立系の本映画は新たな映画の製作・配給スタイルを問題提起しているという意味である。本映画のヒットは、日本とベトナム両国にとって友好親善を促進するというだけでなく、日本映画産業にとっても新たな挑戦である。全国各地で「ベトナムの風」が吹き渡ることを期待したい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2015年10月 | トップページ | 2015年12月 »