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2015年10月 6日 (火)

「アジア経営学会第22回全国大会」(9):三菱ケミカル・小林喜光会長の講演(上)

小林喜光氏は、三菱ケミカルホールディングス代表取締役・会長であると同時に、2015年から経済同友会代表幹事に就任された。日本の企業さらに「財界」のオピニオンリーダーの役割を果たされている。事実、テレビのニュースにも経済界の代表として多数出演されている。

今回の報告論題は「地球と共存する経営―THE KAITEKI COMPANY―」。報告の冒頭で小林先生は、現代社会そして経済の問題意識を次のように述べられた。

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そもそも成長とは何なのだろう。人類が永遠に成長を続け、GDPが常に拡大し続ける―果たしてそんなことが本当に可能なのだろうか。

気候変動、人口爆発、資源枯渇、環境破壊―まさしく「どんずまり」ともいうべきこの地球。他方、指数関数的に増加するデジタルデータと、国境を無意味化して拡大するサイバー空間。

人類がいたずらに量を追うのではなく、質的な成長を追求するためには、これらすべてを包含した「新しいメトリック」(測定基準)が求められているのではないか。

本日はこのような問題意識のもと、三菱ケミカルホールディングスのKAITEKI経営―地球と共存する経営についてご紹介したい。
・・・・・・(小林氏のレジュメから引用)・・・・・・

私を含めて一般には「日本社会の少子高齢化・人口減少・・・」など日本の課題が注目されがちであるが、小林先生の問題意識は、上述のように地球規模(グローバル)。そこで目を引くのは「人口爆発」である。インドやアフリカを視野に入れると「人口爆発」は周知であるが、それが経営戦略として意識されている所が凄い。さすがにグローバル企業である。

地球規模の「人口爆発」を前提にして日本企業の今後の進路・戦略を考える。小林先生からは刺激的な発想を頂戴することができた。学生には日頃、考える枠組み・視野を大きく持ちなさいと言いながら、私自身が「少子高齢化・人口減少」に囚われていたようだ。

もちろん小林先生は、日本経済の「6重苦」として次項を指摘されている。①法人税、②TPP、③労働法制、④環境・資源・エネルギーコスト、⑤高齢化、⑥債権国・金利・金融不安。

私見では、これらの対応・解決策については意見が分かれると考えられるので、あえて小林先生は報告の本論から除かれたともみなされる。こういった配慮をうかがわせるだけのお人柄を感じた。

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