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2015年9月30日 (水)

「アジア経営学会第22回全国大会」(5):中国のゲーム産業の発展

○中国のデジタルコンテンツ産業は、その市場規模が2014年に831億元となっており、映画産業(296.39億元)の約2.8倍となっている。

○2008年6月以降、中国は世界最大のインターネット大国となり、2009年6月にインターネット人口は3億3,800万人となり、米国の全人口を超えた。2014年には6億6,800万人に達している。

2011年12月の時点でオンラインゲームユーザー人口が米国全人口を超えた

中村先生(立命館大学映像学部教授)の報告は、驚くべき巨大な中国のゲーム市場の説明から始まった。任天堂やソニーのプレイステーションなど「ゲーム産業は日本が世界一」という私の先入観は一掃され、中国ゲーム産業の世界における先進的な特徴を理解することができた。

その発展の原点は、外国商品のコピー(=複写)からイミテーション(=模倣)であるが、それがイノベーション(=革新)にまで発展する。このプロセスは韓国にも共通しており、それらの特徴は「スピード」と指摘された。

さらに発展の背景には、家族ゲームからオンラインゲームにユーザーが移行したことが指摘される。また技術的には、「PCゲーム向けに開発してきたリアルタイム・レンダリング技術をクライアントサーバー技術と統合したAngelica 4.0」が中国人Tony Wangによって開発されたことが発展の起爆剤になっている。

中村先生は最後に次のように指摘される。中国ゲーム産業は「ゲームデザインそのもののイノベーションについては限定的であるが、同時に世界最大規模の市場規模とユーザー数が存在することで今後どうなるか注視する必要がある」。

日本企業はゲームそれ自体のイノベーションは強いので、それを他のプラットフォームにスピード感をもって転用するというビジネス=スタイルが望まれるとも言及された。

中村先生は中国ゲーム産業に焦点を当てた研究をされているのだが、私見または個人的な関心で言えば、日本のゲーム産業についても言及してほしかった。日本と中国のゲームの産業構造や企業戦略の相違点や共通点、さらに両国の相互依存性なども研究対象として有意義であると思われる。

もっとも、これは「ない物ねだり」の素人のコメントであって、中村先生の今回の研究報告に対する内在的な批判もしくは欠陥ではない。

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