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2015年7月15日 (水)

「科学」を否定する「ご都合主義」に反対:「流通業は平和産業である」

憲法学者の大多数が「違憲」という「戦争法案」が衆議院の特別委員会で採決される。素人の私でも「違憲」と理解できる。

ここで私の「社会的責任」として「反対」を明言したい。私の勤務先の流通科学大学の関係で言えば、創立者・中内功(ダイエー創業者)は「流通業は平和産業である」と断言していた。かつて関西経済団体連合会で「徴兵制」の議論が出たとき、中内功は毅然と反対意見を表明したことは有名な逸話である。

「実学」を志向する流通科学大学にあっても、入学式や卒業式に日章旗が大学内で掲揚されないのは、中内功のひとつの「遺言」のように私は思っている。フィリピン戦線で「死線」に触れた中内功は、一貫して「反戦平和」を信念にしていた。

他方、大多数の憲法学者が「違憲」という法案を通過させる理由は、より一般的に言えば、学問=科学の専門家として生活している学者・研究者は「現実を知らない」「視野が狭い」「規範的」ということである。そして「違憲」か「合憲」かはさておいて、現実の国際環境が「戦争法案」を必要としているので、たとえ「違憲」であっても、法案通過は必要であるという主張がある。これは、科学(事実と論理)を否定した「ご都合主義」「便宜主義」にほかならない。

その時々で政府が主張を変化させる。これは現実の変化・変容に柔軟に対処していると言えないこともない。しかし、これは科学=学問の否定・軽視であり、ご都合主義・便宜主義の結果である。それを学者が認めたら、学者の存在意義はなくなる。理性・知性を尊重しない国は、国民からも世界からも信用・信頼を獲得することはできない。

企業経営においても「経営理念」「社是」に揺(ゆ)らぎがあってはならない。それと似ている。ただし企業経営の責任範囲は個別企業の枠内であるが、それが政府となると国民全体が重大な影響を受ける。戦争世代の中内功が生きていたら、何と言うか。この問題を私自身に提起したい。

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