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2015年6月 6日 (土)

ベトナム企業の課題:人材育成

外国人技能実習制度の実習生として、ベトナムでは大学生が最近になって応募してくる事例があるらしい。外国人の未熟練労働者を研修する制度であるから、高校卒業とか専門学校の卒業生が対象と思われるのだが、そうではない。

理由は、大学卒業生の給料がベトナムでは安いこと、適当な就職先の企業が見つからないことであろう。外国実習の方が将来の自分のためになる。たとえば日本企業で実務研修を受ければ、日本で蓄積した資金と技術と日本語能力で帰国後に起業できるかもしれないという思惑もあるらしい。

いずれにせよ、大学生が外国企業で採用されることはありうるが、熟練労働者になるための技能実習生になることは、大学の教育水準の向上が最初に必要ではないか。

さらに言えば、「2018年問題」に関連していえば、無関税で輸入される東南アジア先進諸国の商品とともに、外国人の有能な人材がベトナム企業で採用される事例が増加するのではないか。たとえば在ベトナム日系企業の幹部にマレーシア人が起用され、ベトナム人の採用機会が減少するというような事態である。

もちろん優秀なベトナム人が、たとえばシンガポールやインドネシアで働くということもありうる。全体としてベトナムの労働移動の出入国はどうなるのか。ベトナムが人材育成を急がなければ、優秀な外国人人材がベトナムに流入し、ベトナムで優秀と思われるベトナム人の雇用や昇進の機会は外国人に奪われることになる。

ベトナムの「2018年問題」は、モノの移動の自由化だけでなく、こういった人材の問題も発生させると思われる。

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