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2015年5月19日 (火)

ヴォー・グエン・ザップ著、古川久雄 訳・解題『愛国とは何か』を読んだ(3)

同書における日本に関する記述は次の通りである。

フェデル・カストロは日本から特別仕様の車両多数を買って寄付し、ヴェトナム人技術者を日本へ派遣して使用法を習得するための費用も支援した。土木技術者のグループや志願青年たちが道路建設に奮闘した。」(166頁)。

「ダナンはちょうどイースター休暇が始まった時に陥落した。米国にとってダナンはもはや重要な戦略的位置を失った。しかしこの状況にもかかわらず、日本の貨物船20隻が海軍の小艦船3隻と共にダナンに派遣された。米国の顧問たち、南ヴェトナムの官吏たち、そして逃亡を目論むパニックに陥った人々を救出するためだ。その中にはゴ・クアン・チュオン将軍もいた。(米海軍極東軍事海上輸送司令部の艦船と思われる。第二次世界大戦後、全日本海員組合と協約を交わした日本人船員が、米軍の軍需品輸送と荷役に多数乗り込んだ。1963年以降は米海軍と直接個々の雇用契約を結びピーク時には2,400人に達し、マボロシの日本人部隊と呼ばれていたことが記述の背景にある)」(247-248頁)。

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上記の最初から、キューバとベトナムの長く深い信頼関係は、対アメリカ戦争時代から存在していたことが理解できる。キューバはベトナムにキューバ兵を派遣することを提案したと言われているが、それはホーチミン主席が断ったと聞いている。武器や食糧の支援と違って、兵員支援に伴う犠牲者の血は返済することができないことが理由である。さらに私見ではさらに、いわゆる外人部隊の存在は、ベトナム人自身の自由と独立を勝ち取る闘いの大義を弱めることになるからだと思われる。

現在の愁眉の争点となっている沖縄米軍基地が、ベトナム戦争時の出撃拠点であったことは指摘されてきた。上記の文書は日本人が「兵站線」を維持するための「後方支援部隊」として参戦していたことを示している。

注:安倍内閣が「集団的自衛権」を閣議決定した今、こういった「日本人船員」の代わりに、海上自衛隊が出撃し、さらに地上戦に陸上自衛隊が参戦することもありうるのだろうか。こういった過去の戦争からの教訓を謙虚に日本人は学ぶべきである。
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