ベトナムの査証免除の延期について
本ブログ(2015年1月2日)で、日本におけるベトナムの査証(=ビザ)免除が延長されたと紹介した。『サイゴンタイムズ』(2014年12月31日)の第1面の記事である。この記事では日本を含む7カ国で「査証免除は延期された」と書かれているが、公表されている「30日以内の2回目の訪問では査証が必要」という記述はない。
この記事を素直に読めば、今まで通り日本は査証免除が延長されることになる。しかし実際、本年になって旅行会社に聞けば、「査証免除は延期された」が「30日以内」の条件が付くようである。さらに、この記事以前にベトナム外務省関係者は「30日以内」を明言していた。
このように考えれば、この記事の意味は、いったい何だったのだろうか?
昨年までの「査証免除」から「30日以内の条件付き査証免除」は、日本にとって規制強化である。この公式的・表面的な背景には、査証発行の手数料収入を期待する外務省と観光促進を加速させたい文化スポーツ観光省と確執があったと推測される。しかし深層(・・・真相かも)には中国の査証免除を制限したいということのようである。
以上の教訓は何か。ベトナムの新聞は信用できない? ベトナム情報は常に疑う? 今更ながらに実感できる出来事である。
私は「自分の経験したことしか信じない」という極端な考えは控えているが、ベトナムを含む途上国における情報は、そのような特質をもっていないことはない。
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