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2014年8月12日 (火)

「全国学力テスト」で学力は低下する

これはテレビでお馴染みの尾木直樹(法政大学教授)の記事からの引用である。「学力低下の新の原因は「ゆとり教育」ではない」『エコノミスト』2010年6月15日、46ー49頁。

ここで尾木氏は、学力を2つに区分している。

まず、全国学力テストで「測定」される学力は、知識の量や紙上で問題を解くテクニックとスピードを競う旧来からの「認知主義的学力」である。これについて、次のような説明がなされている。
① テスト競争によって身につく力
② 暗記と訓練主義的な受験学力
③ 出題された問題に対して瞬時の対応能力や解答力
④ 発展途上国型、つまり「東アジア型学力と呼ばれ60年代に必要とされた学力
⑤ 今さらこれに磨きをかけてもわが国の歴史や今後の経済の発展にとってはほとんど何の力にもならない。

この「学力向上」が「ゆとり教育」からの脱却ということは、時代錯誤と尾木氏は指摘している。

もちろん基礎学力は不可欠であるが、成熟した市民社会、先進国日本に求められる学力とは、尾木氏によれば、次のような内容である。

21世紀の国際社会が求める「発想力」「批判的思考力」「論理力」「表現力」「コミュニケーション力」などを核として”洞察力”。

私見では、これらは経済産業省も指摘する「社会人基礎力」にも含まれる内容である。さらに「発想力」「批判的思考力」は、今日の企業経営に必要とされる「創造力」「イノベーション=革新性」の基礎となる。

これらの学力は、当然、大学を含む高等教育でも追求されるべきものであり、各大学での工夫が求められる。それが可能となるためには大学教育の高い自由度が前提となる。大学教育までが政府によって画一化されると、日本の将来はどうなるのか。

少子高齢化の時代、少子に対する教育が今後の日本の動向を左右することは間違いない。

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