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2014年7月18日 (金)

ラオスの国会議員:面白い話題(9・補論)

ラオスの政治体制について、次のような説明が山田氏の論文にある。これはベトナムも同様と考えて良い。

「党は、社会を指導・管理する体制を整えている。・・・・・・ラオス国家建設戦線が中央から村まで置かれ、国民の多くは建設戦線傘下の大衆組織である女性同盟、人民革命青年団、労働連盟、退役軍人協会等の大衆組織、またその他の社会組織に加盟している。

・・・・・・つまり国民の多くはいずれかの社会・大衆組織に所属し、その組織は党の指導・管理を受ける国家建設戦線の傘下に置かれるため、党員であるか否かにかかわらず間接的に党の管理を受けることになる」(53頁)。

以上のような記述は、一般の日本人にとって、さらに「組織嫌い」の人々にとって、ラオスが息苦しい管理社会であるという印象を与えるかもしれない。

しかし、このような体制は、社会福祉や社会保障の「セーフティネット」の役割を果たしていることに注意しなければならない。住民の生活を支える相互扶助または共同体組織が形成されている。日本的に言えば、今や有名無実となった「町内会」のようであり、そこでラオスでは身近な問題の自治がなされているのではないか。

もう10年近く前にルアンパバーンの村を訪問した時、村の集会が開催されていた。ここで村民の意見交換がされていたのであろう。そしておそらく今では、それなら「ホットライン」で私が国会に連絡してみよう・・・・・・というような話題になると想像される。

このような党の組織が、国民に十分に役立っているからこそ、ベトナム共産党もラオス人民革命党も一党独裁体制を維持できていると考えられる。一方的な抑圧の手段としての組織であれば、おそらく体制は崩壊するであろう。

このような仮説を念頭に現実を見ることにしたい。それが「カントリーリスク」または「政治的安定」を評価することになる。

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