中国に偏重した輸入構造:日本とベトナム
日本の輸入相手国の金額上位5カ国・地域(2013年)を見れば、1.中国(21.7%)、2.米国(8.4%)、3.オーストラリア(6.1%)、4.サウジアラビア(6.0%)、5.アラブ首長国連合(5.1%)となり、その合計は47.3%となる。
参照 http://www.jftc.or.jp/kids/kids_news/japan/country.html
これに対してベトナムの輸入相手国(2012年)は、1.中国(25.3%)、2.韓国(13.7%)、3.日本(10.2%)、4.台湾(7.5%)、5.シンガポール(5.9%)となり、となり、その合計は62.6%となる。
参照 http://www.jetro.go.jp/world/asia/vn/stat_01/
上位5カ国・地域の合計を比較すれば、ベトナムと日本の輸入相手国が特定国に集中・偏重していることがわかる。より具体的に言えば、それは中国であり、日本とベトナムの共通国である。
さらに中国との間で領土紛争の懸念が、東シナ海(=日本)と南シナ海(ベトナムでは東海=ベトナム)で発生していることも日本とベトナムで共通している。
ここで両国のために考えられる前向きのシナリオは、中国偏重の輸入相手国を分散・拡散することである。そのために、中国以外の国々との経済協力関係を日本やベトナムは拡大・深化させることである。
そこで提案したい今後のシナリオは、日本における中国からの輸入製品をベトナムからの輸入製品に代替する。そのために日本の政府や企業が、ベトナムに対して技術移転・資金援助・人材育成などについて支援する。これは両国にとって経済的に有益である。
ベトナムは品質の高い製品を日本のみならず世界に輸出できるし、日本は中国よりも安価な製品を輸入できる。またさらに日本企業のベトナムでの現地生産=直接投資を促進させることができる。
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