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2014年5月22日 (木)

バーリとミーンズを知っていますか!

私の専門科目は経営学、その中でも「企業論」である。その重要な論題として「企業の所有と支配」の問題がある。これは「誰が会社を支配しているか」という問題に換言できる。

現代の経済主体が会社であることを想起すれば、上記の問題の検討は、個別企業の性格を特徴づけるのみならず、総体としてその国の経済体制も特徴づけることになる。

本来、「所有と支配の一致」が当然であるが、株式会社において株式所有が分散すれば、「所有と支配の分離」によって「経営者支配」という状況が生まれる。ただし、これは米国企業を対象にした論理展開である。これに対して日本企業では「株式持ち合い」が広範に存在し、その所有と支配の現状を認するために日本独自の論理が求められる。その論争は・・・・・・。

このような知見を30年以上も前から学生に伝承してきた。しかし最近は、「所有と経営の分離」は教えても、「所有と支配の分離」は教えない傾向があるように思われる。

前者は、プロ野球のオーナー(=所有者)と球団の経営者は別人であることが一般的だという具体例を説明すれば、容易に理解できるが、後者には少し複雑な論理が必要である。これを知的に興味深く教える。教員の腕の見せ所なのだが、果たして反応はどうか。

なお最近は、上述の「企業支配」の問題は、利害関係者(ステークホルダー)をより広く視野に入れた「企業統治(=コーポレートガバナンス)」の問題として活発に議論されている。この意味で、企業統治論を理解するために、その前提として企業支配論を避けて通ることはできない。

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