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2014年2月26日 (水)

マクロ経済の安定:新興国の中で健闘しているベトナム

新興国の「経済危機」が指摘されており、その世界経済に及ぼす影響も議論されている。しかしベトナムは新興国であるが、なかなか「頑張っている」国である。

数年前からの「インフレ抑制」政策の結果、消費者物価指数の上昇率はハノイ市で2月に過去10年で最低の0.49%となった。またベトナム通貨ドンも安定している。これらのことは、ベトナム政府が「マクロ経済の安定」という国際的な「公約」を果たしていることを示している。

「物価の安定」は、「金融引き締め」の緩和が可能であることを意味しており、一時は20%近くあったドン建て貸出金利が、さらに引き下げられる見込みである。優良企業の場合、6.5~7%になるとベトナム国家銀行(中央銀行)は指摘している。

「インフレ抑制」のために政府財政支出の抑制も実施されてきたと言われているが、おそらく、それも緩和傾向を示すであろう。このように高インフレに耐えてきた国民や、高金利に苦しんできた民間企業にとって、これまでの忍耐や苦労の成果として明るい未来が見えてきた。

このような「金融引き締め」の期間、日本が主導して裾野産業の育成戦略が積極的に推進され、業構造の転換が徐々に進行している。原材料・部品を輸入し、それを加工組み立てて輸出する付加価値の低い経済構造から、生産工程の川上に向けた裾野産業の発展が志向されるようになってきた。事実、縫製衣料産業では原材料部品の生産・輸出(カンボジアやミャンマー向け)が伸びている。

さらに日本企業にとっては、タイの政治的紛争や自然災害、中国の政治的・経済的な不安定性や、中国の賃金上昇はベトナム進出の決断を後押しする要因となった。ちなみにベトナムの1人当たりのGDPは、2003年当時の上海の水準に達しており、ベトナム国内消費市場に向けた投資も活発である。

日本やベトナムのTPP加盟の有無に関係なく、ベトナムは「アセアン経済共同体(AEC)」の一員として、アセアン域内の関税撤廃が既定路線となっている。これもベトナムを生産拠点するメリットとして注目される。

さらに言えば、かつてのベトナムのビジネス上の困難やリスク(外貨送金の規制、外貨の強制転換など)は改善されており、経済制度の改善は着実・堅実に進行中である。過去のベトナムに対する「負の先入観」(政策が突然に変更される・・・など)は払拭されても良い。

以上、ベトナムは新興国の中でも「健闘している国」である。そうなれば、直接投資のみならず間接投資=株式投資にも再び注目が集まっても不思議ではない。

参考 ベトナムニュース、2014年2月21日、2401号。

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