ロンタン新国際空港の建設中止?
2011年6月に首相が承認したロンタン新国際空港(ホーチミン市郊外)の建設中断・中止が、最近のベトナム各紙で報道されたようである(注:このニュースは伝聞である)。
国家予算の支出を節約するという理由は、日本の新幹線の導入の延期と同じである。新国際空港の場合、国家予算の70~80%である。
私は数年前、新国際空港の需要予測に基づけば、新国際空港は必要ないという英文レポートを紹介したことがある。確か日本ベトナム経済交流センターが発行している月刊ニュース誌上であった。
その後、ロンタン新国際空港の建設が発表され、やや意外に思ったことが記憶にある。建設中断となれば、新国際空港の建設を見込んで不動産投資をした企業や人々は、大きな損失を被るであろう。
さらに大きな視点で考えれば、東南アジア諸国の「ハブ」空港にベトナムがなりうるかという問題である。バンコックやシンガポールが、すでに「ハブ」となっているが、それに代替または匹敵するようになるのであろうか?
私見では、それよりも地方空港の国際空港化がベトナムでは望ましい。ダナン国際空港がそうであったし、フエの空港改修工事もそれが目的であると思われる。
今後のベトナム経済発展の重要な牽引力に国際観光がある。外国人観光客の誘致が重要な成長戦略であることは、ベトナムも日本と同じである。
このためには、たとえば年内にダナンとシェムリアップ(カンボジアのアンコールワット遺跡)間をベトナム航空が運航開始予定ということに意義がある。
なお、Viet Nam News, August 19, 2013 が以上の情報を報道した。次回に、その記事を紹介する。
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