« 新興国の成長に限界:ベトナムの場合は・・・ | トップページ | 映画『アウトレイジ・ビヨンド』を見る »

2012年10月11日 (木)

数百円のマーカーが1万円で売れる

時事問題で「バブル経済」と「バブル崩壊」について解説した。

わかり易い話として、「この白板のマーカーを1万円で買う人いませんか?」という質問をした。おそらく買値は数百円と思うが、それでも1万円で売れることがある。それはどんな場合か?

その解答は「1万円以上で買ってくれる人がいる場合である」。「数百円のマーカーを1万円で買っても1万5千円で売れれば大もうけである」。

ではなぜ、1万5千円で買う人がいるか? それは2万円で売れると思うから。しかし、1万5千円で買った人がそれ以上で売れなかったら、儲けがなくてもよいので1万5千円で売りたいと思う。それでも売れなければ、少し損をしてもよいと考えて1万4千円で売る。

1万4千円で買った人は、それより髙く売れると思って買ったが、やはり買い手がいなければ、少しでも損を小さくして売りたいので、1万3千円で売る。こうなれば、どんどん価格は下落する一方となる。

実際の価格が数百円の商品なのに1万円とか1万5千円で売買される。まさに中味が空洞の泡(=バブル)のような売買活動になっている。これこそ「バブル経済」である。どんどん価格が上昇して、ある時点で価格は一転して下落する。この「ある時点」とは買い手がいなくなる場合、または買い手の資金が尽きる時である。

こんなことが1980年代後半の日本でもあったし、1997年のアジアの通貨危機を発生させたし、米国のリーマンショックの原因となった住宅価格の高騰の原因にもなった。また、同じことが今後も発生するであろう。こんな話をした。

ところで、テレビ番組「開運!なんでも鑑定団」で、その鑑定価格に依頼者は悲喜こもごもなのだが、その本当の価格は、その依頼者が決めるものなのだろうと思う。それぞれの思い出の込められた品々はどれもが貴重なものである。

これに対して投機または投資目的で骨董品を買う依頼者がいる。こういう人々が「バブル」発生の原動力になるのかもしれない。5千円の花瓶を50万円で買うのだから・・・。

このように考えれば、株価や不動産価格の高騰時に、それらの適正価値を告知する中嶋さんや安河内さんのような鑑定士が活躍するようになれば、経済はどのような影響を受けるのだろうか。考えてみたい応用問題である。

|

« 新興国の成長に限界:ベトナムの場合は・・・ | トップページ | 映画『アウトレイジ・ビヨンド』を見る »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/7888/47427854

この記事へのトラックバック一覧です: 数百円のマーカーが1万円で売れる:

« 新興国の成長に限界:ベトナムの場合は・・・ | トップページ | 映画『アウトレイジ・ビヨンド』を見る »