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2012年2月10日 (金)

『アホ大学のバカ学生』を読む

 石渡嶺司・山内太地『アホ大学のバカ学生:グローバル人材と就活迷子のあいだ』(光文社新書、2012年)を読んだ。

 幸か不幸か、私の勤務先の流通科学大学については紹介されていないが、商学部の小無啓司教授が2011年12月から「eface」という中小企業情報サイトを開設・運営しているこという話題が好意的に取り上げられている(112頁)。

 先日の教授会で小無教授に「本に出てましたね」と声を掛けた。同書を未だ読んでおられないようであったが、サイトの立ち上げは本当ということで、同書に紹介されたことを喜んでおられた。

 さて同書の趣旨は、大学の現実を具体的に紹介し、それを基礎にして今後の高等教育の在り方を広く検討することであると思われる。その現実が面白おかしく書かれているために抵抗感をもつ大学関係者もいるだろう。

 私見では、「アホ大学」の「アホ」は具体的には、伝統や面子に過剰な誇りをもって、必要な改革に目を背ける大学経営者や教員のことである。この意味で、東大や京大と言った名門大学であっても改革を怠ると「アホ大学」と呼べるのだが、さすがに東大は9月入学を提起したように完全な「アホ大学」に陥っていない。ただし原発事故で表出した「御用学者」の存在を考えれば、東大には権威主義的な「アホ大学」としての伝統もあるので要注意である。

 「アホ大学」でも学生が優秀であると、現状では、それなりの受験生が集まり、それなりの就職ができている。それは学生の努力や能力のおかげである。

 なお同書は「バカ学生」を必ずしも偏差値だけでとらえていない。賢い「バカ学生」もいるし、反対にアホな「賢い学生」もいる。

 要するに大学の使命は、「アホ学生」を賢く育てて、一人前の社会人として送り出すことであろう。同書は、大学関係者が謙虚に反省するための教材として読まれるべきであると思う。

 

 

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