「私はアジア人」:アイデンティティ(共同意識)の醸成
天児慧(あまこ さとし)『アジア連合への道:理論と人材育成の構想』(筑摩書房、2010年)を読んだ。
私の最近の関心は、アセアン経済共同体、クールジャパンなどであるが、こういった問題意識を同書は大いに展開・深化させてくれた。
さらに学生を教育するとき、また学生を同行してアジアを旅行する時、その基本的な目的を同書は明示している。言い換えれば、アジアや諸外国に関する知識や経験の先にある意義を同書を通して学生自身が考えることができる。
このような意味で、一般に指摘される「グローバル人材」育成の要点の一つは、自己の中で「アジア人」や「世界人」といったアイデンティティ(共同意識)を醸成することであると同書は指摘している。
この主張は「愛国心」や「国益」を考えることと矛盾しない。日本人であると同時にアジア人である自分自身を認識する。これは新しい自分の発見である。
自分が日本人であることを認識するためにも、自分がアジア人であることを意識することは効果的であろう。新しい自分を発見する。人材育成の本質とは、結局、こういうことなのかもしれない。
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