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2012年1月29日 (日)

脅迫に基づくリーダーシップはありえない

 経営者が従業員に対して「言うことを聞かなければ解雇する」と言って、会社を運営することは長期的にはありえない。経営者と従業員の関係の基本は、相互の信頼関係であると思う。そのためには、経営者が従業員を「感服」させなければならない。

 ただし、M&A直後の新経営陣が、旧来の従業員に対して改革を進めるためには、冒頭の脅迫的なリーダーシップは一時的にありうるかもしれない。

 大阪市の橋下市長の手法は、これに似ている。かつて大阪府知事の時も改革を進めたが、果たして府の職員を「感服」させるまでに至ったのかどうか。そこに到達する前に大阪市長になった。そこでも同様に脅迫的に改革を進めている。

 旧体制の改革を進めるためには、強権的な手法が必要であることは容認されないこともない。しかし、それが長続きすることを誰も望まないであろう。

 橋下氏は、多数の府民・市民から「改革者」として認められ、支持を集めたのだと思う。しかし、そのことと「経営者」(=自治体の運営責任者)として適任であるかどうかは別の問題である。今後の橋下氏には、改革者であると同時に経営者であることが求められる。

 日産自動車のCEO(最高経営責任者)であるゴーン氏は、改革者と同時に経営者であったと思う。それだからこそ、現在もCEOとして職責を果たしている。同様にM&Aで急成長してきた日本電産の永守重信氏も改革者と経営者の両方の資質を備えていると思われる。

 社会変革・政治改革を進める場合、マルクス主義的な用語で言えば、「臨時革命政府」というような名称があったと思う。そういった一時的な政府の急激な改革が終われば、通常の統治主体としての政府となり、「臨時革命」といった名称は不要になる。今の大阪府や大阪市を「臨時革命政府」といった観点から考えると、何か新しい論点が見えてくるかもしれない。

 

 

 

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