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2011年11月19日 (土)

「ビジネス修行」の勧め:ドラマ『塚原卜伝』を見る

 「見えた。おのれは相手とともにある。」

 「これこそ、ただひとつの剣の奥義。一つの太刀じゃ。」

 NHKのBSドラマ『塚原卜伝』(主演:堺雅人」)で主人公が悟りを開いた時の台詞である。

 「おのれは相手とともにある」という意味は、相手のことが自分のことのように理解できるという「心境」である。これは「自他統一」の達成である。相手は、自分の手の内にあり、どのような相手の動きにも「先手」を打つことができる。こうなれば、いかなる勝負でも不敗である。

 こういった「心境」はビジネスにも共通するのではないか。この場合の相手とは、顧客のみならず、仕入れ先・金融機関・従業員などステークホルダー(利害関係者)と広義に考えてもよいであろう。

 これらの利害関係者の気持ちを経営者は手に取るようにわかることが理想である。「おのれは相手とともにある」という心境に経営者が到達できれば、経営者は的確な判断や行動ができる。

 これは経営者に限らない。たとえば営業担当者は、自分の顧客の気持ちが理解できれば、つまり顧客と一体になれば、顧客の気持ちが手に取るように分かり、その結果、「営業の達人」になるはずである。

 ビジネスの知識やノウハウを単に取得するのではなく、ビジネス相手の気持ちを理解できるまでの「心境」に達する。このような行動もしくは活動は「勉強」ではなく、「修行」という言葉が適当であろう。

 混迷の時代の今、新しい時代を開拓する先導者は、比喩的に言えば、既存の幕府や大名や道場ではなく、塚原卜伝のような修行を積んだ武芸者であるかもしれない。少なくとも私の指導する大学生には勉強よりも修行を勧めたいと思う。

 高校時代の偏差値に依拠した「勉強」とはまったく異なった勉強が大学にはある。少なくとも大部分の大学生が社会人になる(=就職する)ことを考えれば、「ビジネス修行」の導入が大学時代にできればと思う。これこそが「実学」ではないか?

 

 

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コメント

深い感銘を受けました。

投稿: ヒデト | 2011年12月 7日 (水) 14時26分

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