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2011年4月13日 (水)

「ゴジラ」と「帝都物語」を想起させる日本

 福島原子力発電所の事故が、被害最高の「レベル7」に認定された。これは世界史に残る大事件である。

 原子爆弾の投下で被害を受け、さらに原子力発電所の事故でも被害を受ける。この意味で日本は世界で希有の国となった。

 原子力の被害国として日本は世界で最も発言できる客観的な体験を積んだことになる。ただし、日本自身が有効な発言=情報発信を実際にできるかどうかは別の問題である。外国人研究者が日本人と原子力について調査研究するかもしれない。それほどに日本は希有の国となった。

 さて、私が子どもの頃に日本映画の名優ゴジラが登場し、さらに今の大学生の子どもの時代にもゴジラが再び活躍した。原爆実験で生まれたゴジラが、その被爆国である日本を破壊する。東日本大震災の映像は、このゴジラ映画を想起させた。

 また、今回の原発事故では、一般に指摘される小松左京の『日本沈没』よりも、荒俣宏の『帝都物語』を私は連想した。どちらも今日の事態を部分的に予測した小説である。

 『帝都物語』には故・三島由紀夫が実名で登場するが、その三島と親交が深かった石原慎太郎が都知事に出馬発表する日に地震が発生し、そして圧倒的に当選する。これも因縁なのかと思わせた。

 私は何事にも常に楽観論者を自認しているが、さすがの私も今回の「レベル7」では悲観的な日本の状況を考えざるをえない。暗澹たる気持ちである。

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コメント

原子力の被害国として日本は世界で最も発言できる客観的な体験を積んだことになるとは本当に皮肉な結果ですね。このまま何も変わらなければ、世界から”まだ懲りないの?”と嘲笑されることでしょう・・・石原氏の当選も石原氏の子供のテレビでの放射能は健康に良いなどという発言も全て日本が構造的に行き詰まっていることを端的に表わしていて、私も悲観的になると同時に没落とはこういうものかと興味深い位です。それは原発利権の問題であり、放送利権の問題でもあり、結局のところ日本における考える能力、議論する能力の欠落を生んだ教育のありかたに由来する、エセ民主主義社会の問題でもあるからです。2001年の同時多発テロの際アメリカに在住しておりましたが、日本のあまりの腑抜けさに情けなく思っております。

投稿: 柴原孔嗣 | 2011年4月23日 (土) 00時38分

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