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2011年2月14日 (月)

カンボジアとタイの国境紛争について

 エジプトの「民主化革命」に世間の関心が集まり、最近は報道されなくなったが、タイとカンボジア国境の軍事衝突はアジア諸国の中で注目されるべき問題である。

 これは、簡単に言って、世界遺産に登録されたプレアビヒア寺院の領有権を両国が主張していることから生じる紛争である。

 私は、紛争拡大は抑制されると考えている。その理由は、タイもカンボジアも共通のアセアン加盟国としての交渉の共通舞台をもっているからである。

 2009年4月のタイのパタヤで開催された首脳会議で、フン・セン・カンボジア首相とアピシット・タイ首相は再発防止に努力することで一致したとされている。それにもかかわらず、今回の衝突があったことは、両国首脳の国軍に対するリーダーシップの欠如を意味するという解釈もありうる。

 いずれにせよ、アセアン議長国であり、事務局があるインドネシアが両国の仲介に乗り出すと言われている(『朝日新聞』2011年2月8日)。タイもカンボジアもアセアン脱退はありえないのだから、何らかの解決のための合意が生まれるであろう。

 上記の「交渉の共通舞台」をもつことに日本は、より一層の外交努力がなされるべきである。たとえば日本と中国や韓国との間の紛争があった場合、国連のほかに交渉の場はどこにあるのだろうか? 

 ひとつは「アセアン+3(日本・中国・韓国)」の枠組みである。この枠組みが経済的に強化されれば、その政治的な「交渉の共通舞台」もより有効に機能することになる。タイとカンボジアの紛争と同様にアセアンが仲介者としての役割を果たしてくれるかもしれない。それでは、日本とロシアの間では、どのような「交渉の共通舞台」があるのか?

 もちろん「二国間交渉」が本筋であろるが、紛争時には仲介者が必要である。それが国連なのか、米国なのか。また、それだけで十分なのか。確固たる外交戦略が今こそ日本には必要と思われる。

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