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2010年8月16日 (月)

これだけは言いたい(11):小林喜光氏の批判に経営学者は何と応える?

 『日本経済新聞』(2010年8月16日)は、小林喜光氏(三菱ケミカルホールディングス社長)の「今こそ役に立つ経営学に」という主張を掲載している。

 小林氏は、次のように現在の日本の経営学者を批判している。「今の経営学は企業のやっていることを、後から整理するだけでしょう。何が面白いのですか」。「後講釈の経営学は要りません。新しい理論を創造する学問の領域があるはずですいまだに欧米の学説を翻訳しているような学者が多いのではないですか」。

 このような批判に対して、日本の経営学者は応える責務があると思われる。天下の『日経』が掲載した批判的な記事なのだから、その批判の対象となった経営学者の「反論権」も『日経』は保障するべきであると思う。

 私も経営学者の一員であるが、とても反論するだけの実力はない。何と言っても私は二流か三流の大学の教員なのだから・・・・・・。

 ただし私は、小林氏が批判するような「後から整理する」ことや「後講釈」や「欧米の学説を翻訳」することを今まで「面白い」と思ったことはない。

 私は自ら合同会社TETを設立し、ベトナム現地法人・ロータス投資運用会社の経営にも参画している。実際の企業経営と同時進行中の情報や論理を発信していると自負している。

 実際の企業経営に関係しようと思った動機は、ダイエー創業者である故・中内功の「実学」の理念を私なりに継承したいと思ったからである。また高校時代に「商社マン」になりたいという夢があったからである。すでに人生の半分が経過した今、この夢に今からでも挑戦してもよいと思ったからである。

 世界を飛び回る商社マンになって、その後に独立して会社設立する。こういった夢が挫折して、私は大学教授になってしまった。その原因は、神戸大学の故・置塩信雄教授の「経済原論」の講義である。あの透徹した論理。そして威厳と確信をもった低音の声。これに当時の私は魅了された。その結果、大学院の進学を決めた。これが挫折の始まりである。

 小林氏の批判に対して、私には理論的に反論できる実力はないが、私自身の存在がその反論になっているかもしれない。変人の経営学者が元気に活動していることも、小林氏には知ってもらいたい。 

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