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2010年5月18日 (火)

大学の講義現場から:講義方法の工夫

 一般に最近の大学生は「受け身」である。その典型は、「あなたはどう思いますか」と質問しているのに、教科書で答えを探そうとする学生が多い。この傾向は、高校時代の受験勉強の弊害として広く指摘されている。

 私は学生に対して「答えは頭の中にある」・「教科書には書いてない」・「探すのではなく考える」などと叱咤激励している。

 また「わかりません」と素直に答える学生も多いが、それも私の講義では容認しがたい事態である。「わかりません」で思考停止になるからである。そういう学生には「就職活動の「圧迫面接」の練習のつもりで」と断りながら、ヒントを出しながら追求型の質問を繰り返す。そうすると、何らかの答えが出てくるものである。

 今日の「経営学入門」の講義では、教科書を5分間読ませた上で、教科書なしで白板(流通科学大学に黒板はない)にPPM(プロダクト=ポートフォリオ=マネジメント)の図を書いてみなさい。だれか書いてください。このような問題を出した。

 だれも手を上げないので、「手を上げるのが恥ずかしいんやね。そんなら、私は部屋を5分間出るので、だれか書いておいて」と言って退室した。

 その後に戻ってみると、ちゃんと白板にPPMの図が書かれていた。なかなか立派なものであるが、それは女子学生が書いたのものであった。

 こういう非効率的な講義をして何の意味があるのかという指摘はもっともだが、少なくともPPMについては強い印象を学生に与えたはずである。3分間で済む講義内容に15分以上の時間をかけた。

 以上、大学の講義現場の実態である。なお、私の講義では各自が名札を用意しており、名前を呼ぶことにしている。講義中に発言した学生には、その名札にポイントを与える。もちろんポイントは成績に反映する。こういったインセンティブも考えなければ、なかなか学生は積極的に発言しない。それでも上述のような現状である。

 なお、このポイントは出席点ではない。ただ出席して講義を聴いている学生は、あまり歓迎しない。かつての高度経済成長時代に「サラリーマンは気楽な稼業ときたもんだ」という植木等の歌があったが、それと似たような大学生は社会人になっても苦労するだろうし、おそらく就活の面接試験で失敗するであろう。上記の女子学生に「ダブルポイント」を与えたことは言うまでもない。

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