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2010年4月15日 (木)

組織力を育成する:ベトナム企業の課題(2・完)

 企業内の会議を通して従業員が考える。考えることが勉強になる。これは当然のことだが、ワンマン経営の企業の従業員は、トップダウンの指示に従うだけになる。考える必要はない。これでは人材育成や後継者養成に貢献しない。

 私見では、ベトナム企業は個人企業の段階から組織力のある企業に向かう段階にある。この段階を経過しなければ、より大きな成長は期待できない。

 たとえば仕事の都合で日本の研修に参加できない。これは経営者として失格である。事前に日程が決まっている。それにもかかわらず参加できないとすれば、それは社内に自分に代わる信頼できる人材が不在であることを意味している。

 これらのことは、優秀な経営者の企業ほど企業の組織力が育成されないことを示している。現在のベトナム企業に必要なことは、このようなことではないか。けっしてベトナム人経営者に世界に通用する経営知識が不足しているとは思われない。必要なことは、その知識の応用である。現場への適応力である。

 より具体的には、思い切って権限を委譲する。従業員を信頼して仕事を任せる。これは人材育成の効果的な方法である。これが組織力を増強する。企業が成長するためには、個人企業のままでは限界がある。より以上の成長のためには組織力は不可欠である。それを今、準備する段階にベトナム企業は来ているのではないか。

 このような話をベトナム人経営者に講義した。ノートを取る様子を見て、このメッセージは伝わったと思う。しかし彼・彼女がそれを実行するかどうか。それは別の問題である。

 前述のように、すでにベトナム企業経営者の知識は豊富である。それを実行・応用する決断力が必要とされる。経営者が自己責任で決断できるかどうか。これがベトナム企業の課題である。もっとも、このことは多数の日本企業にも妥当することかもしれない。

 ベトナム企業の課題は組織力の強化である。発展途上国から中進国に移行したベトナムの最優先の課題と言えるであろう。

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