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2010年4月16日 (金)

異例の大逆転:岩井証券のコスモ証券買収が成立

 日本で岩井証券が販売を担当している「メコンのめぐみ」は、私が顧問をしているベトナム現地法人・ロータス投資運用会社が運用を担当している。

 この岩井証券がコスモ証券の株式を100%買収するこjとで2010年4月15日に合意した。

 本ブログでは3月10日には買収合意、4月3日には買収決裂と「アップ&ダウン」の紹介をしてきた。要するに新聞報道に振り回されてしまった。

 岩井証券の沖津社長は現在、日本証券業協会・大阪地区協会の会長であるが、その前任はコスモ証券の森山社長(当時)であった。今後、この両社の経営統合が進めば、関西経済に中核となる証券会社が名実ともに成立することになる。大阪そして関西経済にとって、これは喜ばしいことである。

 4月3日の時点で買収交渉の決裂となった理由は、岩井証券よりも高額の買収提案をした中国の企業があったからだと言われている。その後、この中国の企業買収を金融庁やコスモ証券自身が好感しなかったため、岩井証券と交渉が再開されたと指摘されている(以下、参照)。 http://mainichi.jp/select/biz/news/20100416k0000m020074000c.html

 もしコスモ証券の親会社であるCSKが中国企業からの買収に応じるとすれば、「中国の日本買いが本格化」する端緒となる衝撃のニュースとして取り上げられたであろう。これは、映画「ハゲタカ」の予言の現実化である。それは、日本の世論に及ぼす刺激が強すぎると判断されたのかもしれない。そこでコスモ証券の親会社であるCSKは再び岩井証券に交渉を申し込むことになる。

 交渉決裂が、異例の大逆転で交渉成立となった背景には以上の事情があったようである。そのほかにCSKの主要な融資銀行も岩井証券との再交渉を勧めたという報道もあった。

 今回の決着は、小が大を飲む買収であるが、両社ともに関西に基盤を置く証券会社であり、統合のシナジー効果を狙ったものである。岩井証券の沖津社長とコスモ証券の金森社長が共同で記者会見した。同じ北浜の証券会社であり、気心が知れた同士である。一般に企業合併のシナジー効果の実現は難しいが、この両社であれば、またこの経営トップであれば、成功の可能性は高いと思われる。

 なお、このシナジー効果として、ネット販売・コール販売(電話)で強みを発揮する岩井証券と、全国に支店展開して対面販売に強みをもつコスモ証券が相互補完して営業力を強化できることが指摘されている。

 私見では、それに加えてコスモ証券が手がけてきたIPO(株式新規公開)業務の充実が、岩井証券で検討されてよい。関西経済の活性化のためには中堅中小企業の上場促進が不可欠だからである。またアジア株式の売買についてコスモ証券は拡充できるのではないか。

 ネット取引の低手数料競争や、古くからの顧客の高齢化によって収益構造の見直しを迫られている証券会社にとって、今回のような買収・統合によるシナジー効果の追求は当然である。その中で当然、上記のような中国企業も再び日本企業の買収また資本参加に乗り出すであろう。今後の証券業界の再編の機運は高まることが必至と予想される。

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