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2010年2月15日 (月)

「社長の器(うつわ)」:どれほどのリスクを甘受するか?

 昨日、「社長の器」とは「大局を見て果敢に決断する」ことができるかどうかと指摘した。どの社長も決断をすることが仕事であるが、その「果敢さ」は会社によって相違がある。

 稟議が上がってきて、その事業が100%の成功確率があれば、そこで決断する。これは「果敢」とは言わない。さらに「石橋をたたいて渡る」という意思決定の考え方がある。出所は忘れたが、「石橋をたたいて、さらに壊してみてから渡る」という慎重な決定もある。これなど120%確実な事業ということになる。

 おそらく「果敢に決断する」と言うときは、50%~75%の成功確率のことを言うのであろう。それが50%以下になると「無謀」とか「一か八か」という範疇の決断になるのではないか。

 現在の海外ビジネスにおいて韓国企業や中国企業の「果敢な」意思決定が顕著である。他方、日本企業の意思決定が遅いことには定評がある。

 カンボジアやラオスに投資している韓国企業を見ていると、それらはけっして「無謀」ではないと思われる。これらの国の経済成長性を考えれば、少なくとも50%の成功は見込めるのではないか。

 それを上記の成功確率75%や120%の立場から見れば、それが50%あるにもかかわらず、その事業は「無謀」と判断されてしまう。どうも日本企業は、このような状況にあると判断される。

 このような「リスク甘受性」の程度が「社長の器」の容量を決めると言えるのかもしれない。社長は、この甘受性が高くなければならないと思う。それは、もちろん自ら責任を取る「進退を賭けた決断」でなければならない。その役割を果たすからこそ社長であるし、そのために高い給与が支給されていると考えるのが自然である。

 けっして社長は「身分」や「地位」ではない。より果敢な決断をする「機能」を果たすから社長であると私は考えている。特に変革期の日本では、組織の調整役の「機能」を果たす従来型の社長よりも、果敢な決断の「機能」を果たす社長が求められているのではないか。

 以上の要約は次の通り。

 社長の機能①・・・組織の調整
 社長の機能②・・・意思決定・・・成功確率50%以下、50%、75%、100%、120%

 組織の調整は会長や副社長でも可能ではないか。社長は進退を賭けて50%以上の意思決定をするべき。こういう企業が変革期の日本に求められる、または成長企業の社長の姿ではないか。これを既存の大企業の社長に求めることは難しいかもしれない。リスクのないところにリターンは存在しない。

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コメント

大変ご無沙汰しております。丁度、社長の決断、器などなど現在多くの判断を要求されており悩んでました。
日本人は海外では通用しない判断の遅さが今後致命傷になると感じます。
そうならない決断をしてまいります。
また近々、一度ご連絡させていただきます。

投稿: 石川です | 2010年2月24日 (水) 22時11分

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