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2010年1月27日 (水)

企業論の試験:試験出題者の考えていること

 期末試験の監督をしていると、その間にいろいろ考える時間がある。私が勤務する流通科学大学の場合、試験時間が60分間ある。この間、問題や解答用紙を配布し、出席者を確認する仕事がある。そして解答用紙を回収する。

 通常、入学試験は試験時間の最後まで退室は認めないが、期末試験では試験終了時刻の前に退室を認めることが多い。私は、この中途の退室者の数に注目している。

 この中途退出者が多いと、問題数が少ないか、または問題が易しすぎると思ってしまう。もちろん、それ以外の原因として学生の「粘り不足」という要因もある。

 私の主要な担当科目は「企業論」である。その問題はマークシートで解答する選択式である。多数の公務員試験や資格試験がマークシートであるために、その形式を私は数年前から採用した。問題作成に時間はかかるが、採点はコンピュータ任せであるから簡単で客観的である。

 マークシート形式の問題を作成するようになってから、中間試験でレポートを提出させて、さらに通常の講義中にも小レポートを書かせるようにしている。マークシート形式と記述形式のバランスに私は配慮している。さて、今期の「企業論」の問題は次のようである。 

 問題1.次の問題 1~32の解答を①~⑤または①~⑧の中から選択し、正しくマークしなさい。
 1.有限責任の説明について適当な文章は次のどれか。
①有限責任よりも無限責任が企業の社会的責任をより以上に果たしているとみなされる。
②企業経営において経営者が債務者に対して可能な限りの責任を負うことを意味する。
③有限責任とは債務者が所有する資産のある限りの責任を果たすという意味である。
④経営者が利害関係者に対して有限の責任を負うことを意味する。
⑤合同会社は有限責任の会社である。

 この問題の正解は⑤である。このような問題や用語の「穴埋め」問題を合計60問出題したが、中途退出者は80%ほどである。それだけ時間に余裕があるなら、次回の試験では70問出題してやろうと思うのが教員の性(サガ)である。もっとも「マークシートの解答用紙の裏に×××について述べよ」という問題を出せば、かなり中途退室者は減少するはずである。

 このような試験の出題を考えることも、大学教員の重要な仕事であることを理解していただきたい。

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