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2010年1月31日 (日)

新幹線の事故とトヨタ自動車のリコール:日本の技術力は?

 日本は製造業からサービス産業の時代に入ったと言われて久しい。第2次産業から第3次産業に就労者数やGDPも移行するという意味である。

 他方、日本経済の強みは生産技術力もしくは製品開発力であると依然として指摘されることが多い。安価な商品となれば、韓国や中国に日本は負けるが、高い品質となれば、日本は世界で絶対の地位を占めていると思われてきた。

 しかし、絶対に安全と言われてきた新幹線の架線切断や、高品質で低コストの代表であったトヨタ自動車の大量のリコール問題は、生産立国=日本が神話になりつつあるのではないかという懸念を生じさせる。

 この時点で、日本企業は「概念の整理」が必要になっていると思われる。ベトナムでお世話になっているVJCC(ベトナム日本人材協力センター:通称・日本センター)ホーチミン市の藤井所長は、サービス産業と製造業は矛盾しないという考えを述べている。

 たとえば自動車製造において顧客サービスを徹底する。それは販売会社だけの責任ではなく、製造会社の責任でもある。顧客に最大のサービスを提供するためには、製造段階から顧客志向の製品のデザイン・利便性・耐久性が不可欠である。このように製造だけではなく、サービスに考慮した製造が必要とされる。

 製造だけに徹した合理化の追求ではなく、顧客サービスに徹した合理化が追求されなければならない。製造業もサービス供給業に含まれるつまり製造過程に顧客サービスの観点を含まる。製造業とは、顧客に対するサービスを商品を通して生産する仕事である。換言すれば、製造業は顧客サービスの原材料を商品として提供する。その原材料に付加価値を積み重ねる役割が、その後の卸売りや物流や小売りやアフターサービスである。製品はサービスの原材料

 製造業は広義のサービス業という認識が必要であると思われる。これで成功している企業は縫製業の小売りや卸売り業に分類される製造小売(SPA:speciality store retailer of private label apparel)であろう。これからの製造業は「製造小売業」を志向しなければならないのではないか。

 このような視点があれば、過度のコスト削減はサービスの低下を招くことがあるという判断が生まれるのではないか。製造業とサービス業が区別されるという意識は時代遅れである。この問題、もう少し考えてみたい。  

 

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