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2010年1月29日 (金)

仕事をさせていただく

 三井物産会長の槍田松瑩(うつだ しょうえい)氏が、『日本経済新聞』(2010年1月29日、夕刊)「あすへの話題」で次のように述べている。

 広域経営の任にある現地の役員から、「先ずは、日本人社員の意識改革が必要だ。特に発展途上国においては、現地採用職員を当然のごとく格下扱いしている日本人社員もいる。まったくもって嘆かわしい」という意見があった。グローバル化は時代の必然だが、海外で働く者は先ずはその国で「仕事をさせていただく」という謙虚な気持ちを持ち続けていなければならないと心から思っている。

 これは同感であるし、私も以前に同じセリフを話したことがある。その国で「仕事をさせていただく」のは外国進出の日本人の心構えとして大前提である。謙虚な気持ちの有無は、現地の人々が厳しく見ている。この目線を感じ取ることができれば、けっして偉そうにはできないはずである。

 こういった配慮はビジネス全般の基本である。顧客・取引先・部下・上司などに対する心配りや気遣いは疲れるが、ビジネスパーソンとして成功するための重要な要件であると思われる。こういった配慮が自然にできて、さらに楽しいと感じることができる人は、おそらく必ずビジネスで成功する条件の一つを満たしている。

 もうひとつの成功の条件は、おそらく配慮や気配りのみならず、大胆な決断ができるかどうかであろう。繊細と大胆の両者を併せ持つ。これがビジネス成功の要諦であると私は思う。

 冒頭の槍田氏は、少なからぬ日本人が偉そうにするからこそ、謙虚さを強調されていると思う。実際には、偉そうにするのは論外であるが、言うべきことは言うという場面も発展途上国のビジネスでは多々ある。その理由は、そういった国の人々の能力が低いのではなく、単に知らないとか経験がないだけである。こういう場合、遠慮なく率直に言わなければならない。これは謙虚さとは両立できる。

 発展途上国におけるビジネス姿勢として、謙虚さを前提にしながら、それと同時に建設的な意見を率直に述べる大胆さも必要とされる。謙虚と大胆。この矛盾した判断や態度の使い分けがビジネスの醍醐味であるし、それが的確できることが成功の秘訣となる。

 天下の三井物産。さすがに槍田会長の見識は注目に値する。

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