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2009年12月14日 (月)

ベトナムの最低賃金が上昇:その影響と効果は?

 『日本ベトナム経済交流ニュース』(2009年12月号、5頁)によれば、ベトナムの最低賃金が2010年から引き上げられる。最低賃金の引き上げは2008年に続いてである。

 国内企業・協同組合・個人経営のベトナム人労働者について、
ハノイ・ホーチミン市など第1地域: 月額98万ドン
大都市とビンズオン・ドンナイ・バリアーブンタウなど第2地域: 月額88万ドン
その他の第3地域: 月額81万ドン
第4地域: 月額73万ドン

 外資系企業・外国機関・外国組織・国際組織・個人経営のベトナム人労働者について、
第1地域: 月額134万ドン
第2地域: 月額119万ドン
第3地域: 月額104万ドン
第4地域: 月額100万ドン

 実施期日は民間が2010年1月1日から、政府機関が5月からである。

 日本においても最低賃金の引き上げが議論されているが、大部分の労働者が最低賃金以上である場合、その効果は限定的である。たとえばパートの主婦層の所得を上昇させることがあるが、それが消費に回るかどうか。また企業の立場を考えれば、コスト削減のためにパート人員の解雇が進むかもしれない。

 これに対してベトナムでは、多数の労働者が最低賃金で働いていると想像される。また最低賃金の上昇に伴って、最低賃金を超えた既存の賃金水準も上昇させる波及効果をもつであろう。このような波及効果は日本では期待できないと思われる。

 他方、最低賃金が上昇したからコスト削減のために労働者を解雇する企業は、ベトナムで少数と思われる。労働者の解雇によるコスト削減の効果は小さいからである。製造原価に占める大きな割合はベトナムでは原材料であり、労働コストではないと一般に考えられる。

 インフレに対応して最低賃金を引き上げる。これは当然の政策である。これによってベトナムの直接投資の減少という影響が次第に表面化するであろう。しかしインフラ改善、相対的に高品質の労働力、外国人生活環境の改善などを総合的に考えれば、依然としてベトナムの労働コストは低いと判断される。 

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