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2009年11月 1日 (日)

「今こそ原点に立ち返る」(中):証券会社は直接金融の担い手

 企業の資金調達における直接金融の機能促進が、証券会社の社会的使命である。証券会社で働く人々にとって、この「社会的使命」を果たしているという実感をもてることが自らの仕事に対する誇りとなり、それが働き甲斐になる。

 かつて「株屋」と呼ばれて、社会的評価が現代よりも低い時代があった。銀行と証券会社を比較すれば、前者が間接金融、後者が直接金融の担い手として対等の役割を果たしているにもかかわらず、証券会社の社会的な地位が低いように見られてきた。

 その理由の第1は、これまでの日本企業の資金調達が間接金融(=銀行を通した企業の資金調達)に偏重していたからである。しかし近年、エクイティファイナンス(=新株発行を伴う資金調達)が一般に普及し、直接金融の地位が向上してきた。

 第2の理由は、一般国民の主要な関心が流通市場に向いているからである。株価の暴騰・暴落といったニュースは証券会社経営の不安定性を感じさせる。不安定な業界(換言すれば、ハイリスク=ハイリターンを伴う産業)は、少なくともこれまでの日本では一般的に好印象をもたれないのではないか。

 さらに証券会社が、売買の仲介や自己売買に熱心になればなるほど、それが本来の業務であるにもかかわらず、投機やマネーゲームを助長しているという印象をもたれてしまう。

 また、株価が下落して顧客が損失を出したという報道は大きいが、それと同じ程度に株式で儲けている顧客が存在しているのだが、それは報道されない。他人の不幸を報道するのはマスコミの因果な宿命なのかもしれないが、そのことによって証券会社のイメージは悪くなる。

 このような証券会社が、冒頭で指摘した社会的使命に自信をもつための要点は、流通市場ではなくて発行市場における役割である。(以下、続く)

 

 

 

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