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2009年11月 2日 (月)

「今こそ原点に立ち返る」(下):自信と誇りをもって新興国ファンドを勧誘する

 証券会社の中には、発行市場に直接関係しない会社がある。売買仲介や自己売買の業務に特化した会社である。こういった証券会社は流通市場だけに関与しているが、証券市場全体の発展に貢献していることは間違いない。

 発行市場流通市場「くるまの両輪」のように発展してこそ証券市場は発展するからである。ただし流通市場は、しばしば過熱化して投機市場もしくはマネーゲームの舞台となる。こうなれば、発行市場に直接関与しない証券会社は「腕の見せ所」であって、通常その決算は大幅黒字となるのだが、その後に訪れるであろう「バブル崩壊」に伴う減収も必至である。これは流通市場の宿命であるが、そのことが日本の証券業の社会的評価を低めてきたのではないかと思われる。

 このような証券会社で働く人々は、発行市場に関わることによって直接金融を担っているという証券会社の社会的使命を自覚し、それに誇りや生き甲斐をもつことができるようになるのではないか。

 この観点から言えば、新興国向け投資信託の販売は、流通市場の業務しか認可されていない証券会社が実質的に直接金融に関わることに通じる。この投資信託は資金不足の新興国に対して資金提供する意義をもつからである。新興国の企業の資金調達に貢献するからである。

 高い投資収益だけを追求する「ヘッジファンド」のような投資信託と異なって、新興国向けの投資信託は、少なくとも新興国の経済成長に貢献する。これは投資家に社会・国際貢献という意味の満足感を与えるだけでなく、それを販売する証券会社で働く人々にも、証券業の社会的使命を喚起することになると思われる。

 ただし投資信託の場合、その投資運用を担当する投資運用会社の投資方針が重要である。新興国の企業成長に貢献することが投資方針として明言されていれば、それこそ自信と誇りをもって新興国向け投資信託を証券会社は販売できる。私は、このような投資信託を支持・応援したい。

 

 

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