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2009年10月17日 (土)

株式市場に上場予定:カンボジア・シハヌークビル港湾公社(上)

 この夏に訪問したカンボジアのシハヌークビル港Sihanoukville Autonomous Port:SAP)について3回に渡って紹介する。

Dsc02903  このSAPには拡張工事の計画があり、さらに隣接する経済特区の用地買収も終わっている。これらの資金は日本のODAである。そして年度末に開設され、来年半ばから本格的に稼働する証券市場に上場する計画である。

 ここで考えてほしい。日本の税金で支援・育成した国営企業であるSAPが民営化して、その株式を中国が取得する。そしてカンボジアの港に中国の航空母艦や潜水艦が寄港するようになる。このような事態になれば、日本は「お人好し」ならぬ「お国好し」を通り越して、余りにも無策・無能ではないか。

 そういったことを回避するためにSAPの株式会社化と株式公開を日本政府が阻止するということは市場経済の観点から道理に合わない。国営企業の民営化は、経営効率の向上や競争原理の導入・強化が期待されて、それ自体は推進されるべきことである。では、どうすればよいか? SPAの株式公開において日本の民間資本が株式を取得すればよい。

 日本のODAで支援したSPAを日本の民間資本が引き継いで、その成長を次はDsc02919 株主として支援する。これが数百億円のODA資金を投入した日本にとって、その税金をムダにしないひとつの考え方である。こういった港湾会社は、その国の実物経済の成長に伴って必ず発展する。しかし時間がかかる。この状況で民間資本が単独で投資するにはリスクが大きすぎる。

 それではリスクを多数に分散すればよい。そこで投資ファンドである。投資信託の形態で小口のリスク資金を集約すればよい。それが当面に実行可能な主体は岩井証券「heart04メコンのめぐみheart04しかない。それは、以上のようなカンボジアの事情を考慮すれば、利益目的の単なる投資ではなく、日本の「国益」に合致したものである。

 これまでの欧米系投資運用会社に依存した短期利益優先のマネーゲームを繰り返すべきではない。それこそが「米国発」世界同時不況からの教訓ではないかと思われる。

 さらに言えば、このような投資信託が実現・成功するためには、その投資運用会社が長期投資の立場を取ることが重要である。短期売買を繰り返すファンドマネージャーには、こういった投資は向かない。また株価指数に連動するような成果を目標にした投資も不適当である。

 安定株主として長期保有し、場合によっては株主総会で経営改革について「もの言う株主」として発言・助言する。このような投資運用会社の存在が、以上の投資信託の要(かなめ)である。それが岩井証券「heart04メコンのめぐみ」である。(続く)

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