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2009年10月 2日 (金)

ベトナム・カンボジア・ラオスの為替リスクは?(中)

 現在、「円高」が進行中である。その理由は投機的要因であると思われるが、それに対して政府の市場介入もありうる。要するに将来の見通しは難しい。これが本音である。

 ただし将来の動向を把握するために購買力平価(Purchasing Power Parity:PPP)を考える。購買力平価が実態経済を反映した為替水準であるとすれば、その水準と為替レートの乖離が、投機的な要素を示していると考えられる。

 2005年の購買力平価と為替レートを見れば、以下のようになる(1米ドルに対する現地通貨)。なお「倍率」は購買力平価を為替レートで除した数値である(筆者の計算)。この「倍率」が高いほど、その国の通貨が実態経済に対して高く評価されていることを示している。

 この「倍率」は、たとえば日本の場合、129.55÷110.22で計算されるが、これは為替レートでの1円の価値が、購買力での1円の価値の何倍になっているかを示している。ここでベトナムと中国を比較すれば、ベトナムが中国と同様の経済発展をするとして、このベトナムの「倍率」は将来大きくなると考えられる。

 国名    購買力平価     為替レート   倍率
 ベトナム   4712.69  15858.90     0.297
 カンボジア  1278.55     4092.50    0.312
 ラオス        2988.38  10655.20     0.280
 中国        3.45       8.19     0.421
 米国               1.00            1.00      1.000
 日本      129.55       110.22     1.175

(引用)2005年ICPの世界全体の結果:要約表。
(出所)http://www.stat.go.jp/info/meetings/icp/pdf/hyo0.pdf

 なお、倍率が1より大きい国は、日本のほかにオーストラリア・オーストリア・ベルギー・デンマーク・フィンランド・フランス・ドイツ・アイスランド・アイルランド・イタリア・ルクセンブルク・オランダ・ニュージーランド・ノルウェー・スウェーデン・スイス・英国である。なおカナダの「倍率」は1である。いわゆる先進国は「倍率」が高い。

 この「倍率」が大きくなる要因について言えば、為替レートが強くなる(上記の数字の減少)だけでなく、インフレーションによって購買録平価が弱くなっても(上記の数値の増加)、この「倍率」は高くなる。ベトナムでは2008年の23%に達するインフレーションが、この「倍率」を上昇させていると想像される。なお、購買力平価と為替レートについての厳密な分析は今後の課題として残される。(以下、続く)

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