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2009年8月11日 (火)

ベトナム人JICA研修の点描:金融制度の今後の展望

 8月10日(月)に大阪・茨木市のJICA大阪でVJCC(ベトナム日本人材協力センター)講師研修の成果発表会があった。私は助言者として出席したが、いずれの研修生も貿易大学の先生だけあって的確な研修成果の発表に感心させられた。

 研修を実施したPREX((財)太平洋人材交流センター)の福島さんから写真を頂戴した。以下では、それらを紹介し、次に研修を通した所感を述べる。

002  この研修の最初の講義風景である(7月23日)。ベトナムが中国とインドに挟まれ、カンボジア・ラオスを含めたメコン川流域国として重要な位置を占めている。それだからこそ日本政府は貴重なODA資金によってベトナムを支援している。そのための人材育成の一環としてVJCCが設立され、そして今回の研修が実施されている。このような話をしているところである。

003  8月1日の研修休日にホームビジットとして拙宅で野外バーベキューをした。雨が懸念されたが、驚愕の「晴れ男」のご出席を賜り、雨は降らなかった。ただし、その日の夜は大雨であった。ここでの問題点は、焼き肉の生産性であった。その向上のためには設備投資が必要であることが判明した。私の家族を含めた15名の需要に効率的に応えることは大変であった。

007  8月10日の講義風景である。日本の部品生産下請け企業と組み立て企業は、長期的な取引関係が形成されている。それは相互の信頼関係に基づいているが、それは閉鎖的な市場を意味しない。潜在的な新規の取引企業との競争が存在している。現代日本の健在な中小企業は、こういった競争に生き残った企業である。そういった成功事例からの教訓を学び、それを帰国後にベトナムの学生やビジネスパーソンに伝えてほしい。このような話をした。

008  今回の研修生との最後の記念撮影である(8月10日)。団長のトー先生は、貿易大学の銀行・金融学科学科長である。彼には、日本の株式持ち合いに関する英語論文を提供した。ベトナムでも株式持ち合いによる国営企業グループが出現するかもしれない。

 なお、ベトナムのように土地の使用権の売買しか認めない国で「担保金融」が十分に機能しないのではないか。この問題提起は、秋葉まり子編『いまベトナムは:経済の移行と発展への道のり』弘前大学出版会(2008年、30頁)である。

 私見では、そうであるからこそ、ベンチャーファンドに代表される直接金融を発展・促進させることが考慮されてよい。またベトナム銀行間の競争を通して、たとえば無担保金融といった金融システムが発展する可能性もある。

 ベトナム金融制度の発展過程において、このような土地の国家所有の問題が顕在化するかもしれない。この問題に触れないようにしようとすれば、間接金融よりも直接金融を重視した金融発展の途をベトナム政府は選択すると推測される

 以上、研修を通して研修生のみならず、私自身にとっても勉強になった。研修生の帰国後の成果普及を期待したい。

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