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2009年7月12日 (日)

「メコン総合開発」推進のために求められること

 『日本経済新聞』(2009年7月11日)によれば、東アジアの広域開発計画「産業大動脈構想」が実現に向けて動き始める。インドシナ半島5カ国(タイ・ベトナム・カンボジア・ラオス・ミャンマー)と日本が参加する閣僚会議が8月にバンコックで開催される。また秋には東京で初の「日メコン首脳会議」が開催の予定という。

 メコン川流域国の開発については、15年以上も前からCLMV(カンボジア・ラオス・ミャンマー・ベトナム)の支援がアジア発展の「要(かなめ)」として認識されてきた。その後の東西経済回廊・南北経済回廊・南部経済回廊のインフラ整備と共にインドシナ半島全体の「メコン総合開発」が浮上してきた。

 そこでは「産業集積の厚みを増すため、部品産業の育成なども検討課題となる」と指摘されている。各国が別々に産業政策を策定することの非効率を避けるために日本が調整役を果たすことが意図されているように思われる。

 この場合、2015年の「アセアン共同体」成立が考慮されることは当然である。たとえばベトナムでは部品産業=裾野産業の育成が課題となっているが、そのすべてを担うのではなく、いくつかの分野はラオスやカンボジアに配置されてもよい。このような「棲み分け」が実現するためには、各国における産業的な競争優位性が各国相互に理解されなければならない。

 そのためには客観的・論理的かつ総合的な経済・産業分析に基づく提言が必要とされる。私見では、この「総合的」とは、各国別の産業政策の提言ではなく、ラオス・カンボジア・タイさらに中国を視野に含めた地理的な総合性と、経済のみならず政治・社会・文化的な要因を考慮した総合性を兼備した意味でなければならない。

 この総合的な政策提言が論理的・説得的であることが、「メコン総合開発」の成否を左右するであろう。この計画・構想を提案・主導する日本の役割は重要である。

  

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