« ベトナム産「大粒枝豆」を食べる:(株)ピーコックストア | トップページ | ラオスのセポン鉱山はどうなったか?:中国の迂回した買収 »

2009年6月29日 (月)

恐るべき怪作「ふくすけ」を見た:関西大学「学園座」2009年夏公演

 先週の土曜日、関西大学で演劇部「学園座」2009年夏公演「ふくすけ」を鑑賞した。この舞台劇は、松尾スズキ(大人計画)を原作としており、すでに一般公演されている。それを関西大学の学園座が再演した。

 私は、この原作者も作品も知らなかったが、その内容の過激さと大胆さに新鮮な感動を覚えた。ここでは表現できない「放送禁止用語」が連発される舞台は、それだけでも刺激的である。その陰湿で不快な感覚が、あたかも「ギリシャ悲劇」を思わせる母子相姦や親殺しから生じる暗澹たる感情を増幅させる。

 さらに歌舞伎町を舞台にした暴力団と新興宗教の葛藤や、和歌山ヒ素事件を想起させる物語の展開は現代的であり、一般に受け入れられる内容となっている。このような松尾スズキ氏の革新的な発想は、まさに怪挙である。

 それにも増して、関西大学「学園座」の演技力にも感心させられた。特に1年生の部員の熱演には感服である。この作品には異常なまでの狂気=凶器が含まれているが、それを大学生として十分に消化・表現できていると私は思った。

 もう30年も前から私は文学座・劇団民芸などを見てきた。それ以前には母親に連れられて宝塚歌劇を見た。その中で特に故・滝沢修の「セールスマンの死」に歓喜したことは、まるで昨日のようである。

 かなり以前のブログでも紹介したが、アカデミー賞の名優ダスティン=ホフマンがニューヨーク・ブロードウェイで演じた「セールスマンの死」よりも、滝沢修の演技は、その抑制の効いた深い内面的な心理状態の表現においてダスティン=ホフマンを凌駕していた。この両者の演技を比較できる機会を得たことは私の自慢でもあるし、それ以上に鮮明な想い出である。

 今回「ふくすけ」を鑑賞させて頂いて、このような感傷にふけることができた。関西大学「学園座」の一層の発展を祈念して、その感謝の気持ちを表明したいと思う。

|

« ベトナム産「大粒枝豆」を食べる:(株)ピーコックストア | トップページ | ラオスのセポン鉱山はどうなったか?:中国の迂回した買収 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/7888/30326679

この記事へのトラックバック一覧です: 恐るべき怪作「ふくすけ」を見た:関西大学「学園座」2009年夏公演:

» 映画化決定!ケータイ小説「天使の恋」 [映画化決定!ケータイ小説「天使の恋」]
映画化決定!主演、佐々木希 ケータイ小説 天使の恋 [続きを読む]

受信: 2009年7月 9日 (木) 03時53分

« ベトナム産「大粒枝豆」を食べる:(株)ピーコックストア | トップページ | ラオスのセポン鉱山はどうなったか?:中国の迂回した買収 »