« 最近の訃報に接して:ご冥福をお祈り申し上げます | トップページ | ベトナム人のカンボジアに対する歴史観:司馬遼太郎の指摘を検証する »

2009年5月25日 (月)

流通科学大学・東京オフィスでベトナム人研修セミナー開催:ベトナム商工会議所の流通小売視察団を迎えて

 私の勤務先の流通科学大学は東京駅に隣接するサピアタワーに「東京オフィス」を開設している。東京でのセミナー開催や、学生の東京での就職活動を支援する目的である。同じ9階には関西大学や埼玉大学の事務所がある。注:写真は以下からの引用である。http://www.jebl.co.jp/outline/sapiatower/index.html

Pt_01  この流通科学大学・東京オフィスで、ベトナム商工会議所主催の「ベトナム企業経営者・日本流通小売業視察団」を迎えたセミナーが開催された。このセミナーの講師を私が担当した。ベトナム商工会議所からの依頼によって、私が副理事長を務める日本ベトナム経済交流センターが、これまでにも金融証券業など日本の視察先や研修先をご紹介してきた。

 今回のセミナーでは、日本の流通小売業におけるPBや差別化戦略・ブランド戦略について話をした。また、それぞれの研修参加者の企業の課題について簡単な助言や示唆を述べた。

 今回、特に興味深かったことは、参加者のベトナム企業の皆さんの顔ぶれである。ハノイの貿易大学の近くのタイハーでスーパーマーケットを経営しているホアさんは、数年前に私の講義を貿易大学で受けたと言われていた。これは、おそらく「ベトナム株式セミナー」のことである。

 同じくハノイのサニー・オーシャン・ベトナム社は、私が序文を書いたブレインワークス社編『ベトナム成長企業50社:ハノイ編』(118~121頁)に掲載された企業である。ベトナムから日本の「100円ショップ」ダイソーにも商品を納入しており、さらに取引先を拡大したいとザン社長は述べられていた。 

 ホーチミン市からのニャーべー縫製企業は以前に企業訪問したことがある。この会社は日本の委託加工生産を請け負っているが、やはり自社ブランドで国内販売したいという要望であった。同業のヴィエッテン社が自社ブランドの育成に努力していることを考えれば、今後は外国人デザイナーなどとの共同開発などによるブランド戦略があるのではないかとアイデアを提供した。

 また縫製販売のアンフック縫製刺繍シューズ会社は、日本の商社の紹介でピエールカルダンをベトナムで製造・販売しており、アンフックという自社ブランドで国内販売もしている。このアンフックの店はベトナム全土で店舗を展開しており、ベトナムでは上記のヴィエッテンと並ぶ高級ブランドを確立している。同社のデイェン社長にお目にかかれて光栄であった。

 このような視察団はベトナムを23日に出発し,24日の早朝に成田到着。本日25日から29日まで日本の流通小売業を訪問・見学する予定となっている。もっと時間があれば、もっとお話もできると思ったのだが、それが残念であった。皆さんとはベトナムでの再会を約束した。

 この視察団の費用は自前である。ベトナム人が自分のお金で来日する時代になってきている。それだけでもベトナム経済発展の証明である。こういった成果をベトナム帰国後に活用するための最大の悩みは、ベトナム人従業員が思うように動かないことである。この改善策を今回の講義で皆さんにお話しした。その要点は2点である。

 第1は、率先垂範の姿勢を経営者が粘り強く維持すること。第2は、ムダを省いて仕事の効率化をすることである。第1の説明は不要であろう.。第2は、従業員のムダな負担を省いてやらないと、新しい仕事を進んでやらないということである。この「ムダを省く」という指摘は研修生にとって印象的であったようである。日本語の「ムダ」がベトナムで普及してもらいたい。今回の訪問視察団の有意義な成果を期待したいし、ベトナムでの再会が楽しみである。

 

|

« 最近の訃報に接して:ご冥福をお祈り申し上げます | トップページ | ベトナム人のカンボジアに対する歴史観:司馬遼太郎の指摘を検証する »