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2009年5月30日 (土)

1年生「基礎演習」の懇親会:真面目な店と学生と・・・

 流通科学大学では1年生の学生に対して「基礎演習」の科目を必修にしている。レポートの書き方・プレゼンテーション・数理的思考などの基礎的・入門的な演習を少人数で行うことが内容である。

 私の担当学生は13名であるが、これまでに毎回レポートの宿題を出してきた。またSPIの練習問題を解いてきた。最近のレポートのテーマで「保護主義」を取り上げた。ちょうど最新の『日経ビジネス』(2009年6月1日)でも、日本の保護主義に関する実態が紹介されている。

 保護主義は利己主義・自己中心主義と同じではないか。土曜日であるにもかかわらず、こんな問題提起をして基礎演習の講義を終えて、その後の懇親会のために三宮に向かった。要するに、懇親会をするので、それならその前に勉強もやっておこうという趣旨である。

090530_19440001  大学生の懇親会の場合、未成年の飲酒が問題になる。この店では、酒類を注文する場合、店の方が身分証明の提示を求めるようになっている。こういったコンプライアンス(法令遵守)はビジネスの基本である。真面目な店である。さらに望むとすれば、飲酒の場合に自動車運転をしないという確認をするべきであった。コンプライアンスの徹底はブランドの維持と向上にとっても重要な戦略となりうる。

 それはよいのだが、この1年生が成人後の飲酒の作法は、自分で学ばざるをえない。最近の学生は、それを学ぶ前に「お酒は飲みません」という反応をする。これは、自ら学ぶ機会を自ら放棄することを意味すると思うのだが、そうだからと言って、教員の立場としては飲酒を強要することはできない。

 私の大学生時代よりも、店の方も学生の方も真面目である。日本は、明らかに真面目な社会になったと言える。それは、それだけ何事にも萎縮した社会を意味しているようにも思われる。簡単に言えば、怒られるのがイヤ、問題になるのがイヤ、問題回避、責任転嫁の姿勢である。確かにコンプライアンスは当然の課題であるが、それを過度に意識すると社会の活力や創造性が失われる。

 私は、真面目な店や学生を見ながら、こんなことを考えていた。こういった真面目な日本人がベトナムに言って、最初にオートバイや自動車の洪水に驚いて、次にその洪水が信号もない交差点を通過する様子を見て再び驚く。

 こういう体験を学生にさせると、少しは元気が出てくるのではないか。閉塞した日本社会から解放される効果がベトナムにあるように思われる。そこから新しい発想や生き方を学ぶ。ベトナムの教育効果であるが、そういう話をしても、真面目な1年生の理解の範囲を超えることが多いように思われる。

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