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2009年4月27日 (月)

ベトナムの追加景気対策が5月1日から実施される

 本日2009年4月27日の『日本経済新聞』によれば、ベトナム政府は次のような内需拡大策を実施することになった。すでに4月22日に指摘したように、ベトナム政権の「野党」としての役割を果たす報道機関・ジャーナリズムの指摘を受けて、政府が追加の景気刺激策を実施したという流れになっている。

・5月1日~12月31日まで適用
1.座席数10席未満の自動車登録税の半減:
 ハノイの店頭表示価格の12%が6%、それ以外の地域で10%が5%に下落
2.付加価値税の半減:繊維、皮靴、紙、セメント、タイル、オートバイ
3.農業用資機材の購入時における貸出金利の優遇

 ベトナムでは、政策の施行の「前兆」が、ベトナム共産党の理論雑誌や報道機関によって通常は議論される。その発表に対する一般の反応を確認してから、ベトナム政府は実施の有無を判断する。今回の景気対策も事前にその必要性が報道され、その必要性に支持が集まったからこそ実施されるという過程を経ている。これがベトナム流の民主的な政策決定過程の様式とみなされる。

 しばしばベトナム政府は突然に政策を変更したり、突然に政策を打ち出すという批判が外国投資家・外国企業から出されてきた。しかし必ず、その政策の前に、その反応を「観測」するための論文や記事が雑誌や新聞に発表されているはずである。

 今回の場合、突然の政策発表という批判は受けないであろう。外国企業にとって好ましい政策だからである。しかし、たとえば増税や優遇策撤廃となれば、「ベトナム政府の突然の政策変更はけしからん」と批判されたはずである。ただし、その前兆が必ずあったはすである。

 ベトナム政府が政策実施の「透明性」をさらに強めることは当然であるが、外国企業側もベトナムのテレビ・新聞・雑誌などで政策の「前兆」を捕捉しておく必要がある。これは企業のリスク管理の中に含まれる作業であると思う。 

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