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2009年4月 6日 (月)

ベトナム石油精製プロジェクト:補遺

 ベトナムの英文経済雑誌Vietnam Economic Times, March 2009, pp. 30-31によれば、ズンクワット石油精製プロジェクトについて、次の記事を掲載している。前日に続いて追加的にその概要を紹介する。

 1.ズンクワット石油精製所・副プロジェクト=マネージャーのディン=ヴァン=ゴック氏によれば、ベトナム製の石油価格は国際価格よりも安くならないかもしれない。その理由は次の3点である。
 (1)この石油精製所は、ベトナム全土の需要の30%を充足するにすぎない。残りの70%は依然として外国に依存しており、政府のマクロ管理政策は石油の二重価格を容認しない。
 (2)バクホー油田から提供される原油価格は外国企業に輸出される価格と同一であるから、原材料価格が安いというわけではない。
 (3)輸送コストも安くない。当面のズンクワット精油所はバクホー油田の原油を使用するが、将来はCa Mgu Vang油田・Rang Dong油田・Du Tu Den油田からの原油を使用するかもしれない。

 2.ペトロ=ベトナム社のディン=ラ=タン会長によれば、外国石油会社がペトロベトナムグループに対する資本参加や新規石油精製プロジェクトに関心を示している。それらの会社は、ロイヤル=ダッチ=シェル、インドのエッサル、韓国のSKエネルギーなどである。

 外国投資家は、ほかの投資機会を手短に獲得できるかもしれない。ズンクワット石油精製所はペトロベトナム社の3大プロジェクトの中の一つにすぎない。それ以外の2つのプロジェクトは下表で示されている。そして今まさに、ズンクワット以外の2つのプロジェクトが動き始めている。

表 主要ベトナム石油精製プロジェクトの概要

ズンクワット

ギソン

ロンソン

立地

クワンガイ省

タインホア省

ヴンタウ省

投資資金

30億ドル

60億ドル

37.7億ドル

年間生産能力

650万トン

1,000万トン

1,000万トン

完全操業

20098

2013

2013

(出所)Vietnam Economic Times, Issue 181, March 2009, p.31から筆者が作成。

 投資総額60億ドルのギソン=プロジェクトは、ペトロベトナム社・クウェート国際石油社(KPI:Kuwait Petroleum International)・出光興産(IKC)・三井石油(MCI)の合弁事業であり、2013年の操業時には年間で原油1,000万トンの精製能力をもつ予定である。

 2009年2月8日にタインホア省人民委員会は、ギソンプロジェクトの出資企業と一緒に作業部会を設置した。敷地整備が進行中であり、投資家がプロジェクトを開始する必要条件が満たされた。すでに敷地の54%は投資家に引き渡されている。

 クウェート国立石油グループのハッサン=エスマイエン氏は、プロジェクトの合弁相手企業と強力な関係を持っていることを確約し、このプロジェクトに最先端の技術を投入することを強調した。 

 ロンソン石油精製プロジェクトは、ペトロベトナム社・ベトナム国家化学会社・ビナSCG化学会社・タイ=プラスティック社・化学パブリック会社の合弁事業であり、ヴンタウ市ロンソン地区のロンソン石油工業団地内の400haに立地している。

 総投資額は37億7,000万ドルとなり、第1フェーズの建設が2011年に開始予定である。建設は6つのフェーズに区分され、プロジェクト全体の完成は2013年の第2四半期の予定である。(以下、『日越経済交流ニュース』2009年5月号を参照されたい。)

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