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2009年3月20日 (金)

ロータス投資運用会社提供「ベトナム経済ニュース(26)」:2009年2月の株価レポート

 ロータス投資運用会社は、この3月10日に株式会社化と増資(143万ドル)に伴う新しい認可を取得した。同社が提供する株価レポートを紹介する。これまで同社は有限会社であり、その社名を「ロータス証券投資ファンド運用管理会社」としていたが、今回の新しい認可を契機にして、その日本名が簡潔になった。英語の通称は、以前の通りLotusIMC である。
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 2009年2月には、Vn指数が18.95%、Hastc指数が15.98%下落した。OTC(店頭)市場も全体的に下がった。これは最近4ヶ月で最大の下げ幅である。この値下がりをもたらした主な要因は次の3点であるとみなされる。

 (1) 世界の国々の経済は引き続き悪い状態を示しており、その指標は特に輸出、GDP成長率、失業、大規模な金融機関の財務内容である。
 (2) アメリカを始めとする他の諸国における証券市場が低迷した。
 (3) ベトナム企業の第4四半期の営業報告が発表され、企業業績の悪化を印象づけ、それがベトナム経済全体に不安を感じさせた。

 統計総局のデータによれば、2009年の2ヶ月間において昨年同時期より輸出は5.1%、輸入は43.1%下がった。これによって貿易収支が長い間の赤字から黒字に転換された。

 FDI(海外直接投資)に関しては、外国投資管理局のデータよれば、7地方から報告された2ヶ月間の登録FDIの合計金額は5.328億USDで、昨年同時期の70%である。

 2月のCPI(消費者物価指数)は1月よりも1.17%、昨年同時期よりも14.78%上昇した。2009年の2ヶ月間の平均として、CPIは昨年同時期よりも16.13%上昇した。

 株価を下支えしている要因としては、中国の証券市場が回復の兆しを見せ、現在の株価が安いという見方がより広範な投資家に普及していることが指摘できる。

 さらに韓国・シンガポール・日本と比較して、世界同時不況が輸出に及ぼす影響がベトナムは低いということも注目される。しかし一方、外国投資家は連続して売り越しであり、世界同時不況が長期間に渡って継続する可能性もあり、投資家の心理は未だ改善されていない。これらの要素が株価反転にとって大きな障害になっている。

 しかし、弊社が直接または電話で問い合わせた数企業は、これからの企業経営に希望が持てることを表明している。今後に開催される株主総会に弊社は機関投資家として出席し、各企業についてより正確に評価・判断したい。また新たな情報に留意して、株価反転の時期に備えたいと考えている。

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flairコメントflair 昨年から暴落して低迷が続くベトナム株であるが、その展望はあるのか? 私見では、米国や日本よりもベトナム株式の反転は早い。その理由は次の5点である。

 1.国内需要の拡大が積極的に訴えられている。「ベトナム製品を買う」という愛国心に訴求する政策はベトナムでは効果的である。
 2.ODA資金が継続して投資される。
 3.賃上げに伴う所得上昇は、国内消費の拡大を後押しする。
 4.それに伴って国内外の流通小売企業の進出と展開が期待される。
 5.上記のロータス社のレポートが指摘するように各企業の決算が出そろい、次に株主総会が開催される。それによって企業の悪材料が出尽くす。
 6.現在の水準が「底値」と判断する外国投資ファンドや個人投資家による株式投資が開始される。

 今後、株価暴落を通して賢明になったベトナム個人投資家の再起に期待したい。短期の投機的な売買ではなく、中長期の安定的な投資行動を取れるかどうか。

 このためにもベトナム国内の投資信託の発展が期待される。その税制上の優遇策によって、株式投資は専門家に委任するという動向が普及することが望まれる。幸いに、それぞれの投資運用会社の運用成績が蓄積されてきている。ちょうど日本の昭和30年代の「投資信託ブーム」の再来がベトナムであっても不思議ではない。

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