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2009年2月16日 (月)

ベトナムなら・・・:日本人として恥ずかしい

 日本の政治が変だ。総理大臣を元総理大臣が批判する。それ自体が問題だが、さらに批判する内容も納得できてしまうから、それも問題だ。G7に出席した大臣の記者会見も大問題だ。問題というよりも醜態である。

 おそらく間違いなく、これと同じ出来事がベトナムで発生すれば、国民とマスコミの批判が集中し、一党独裁のベトナムで政権交代はできないものの、当事者である閣僚は確実に辞任に追い込まれる。私見ではベトナムには、かつての日本の特徴であった「名と恥の文化」(ルース=ベネディクト『菊と刀』)が存在している。これについては、森三樹三郎(大阪大学名誉教授)が詳しい。

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 たとえば、かつてのベトナムの英雄や文化人がベトナムの通りの名前になってることから考えても、名前を残すことをベトナム人が大切にする。自分の名誉を大事にし、失敗して「恥ずかしい」から失敗を認めなかったり、無理な言い訳をしたりすると考えることもできる。

 もちろん今でも、ベトナム人の中年女性がパジャマ姿で街を歩いたり、上半身裸やランニングシャツ姿の男性がウロウロしたりしていることがあるが、それは生活習慣と所得多寡の問題であって、ベトナム人の精神=思考様式の中に「恥ずかしい」という「恥の文化」があるように思われる。

 かつて日本は「名と恥の文化」と言われたが、もはや国家を指導する国民の代表である政治家が恥を忘れたのであろうか。海外旅行する日本人が恥ずかしい。日本人であることで肩身が狭い。特に「恥を知る」ベトナムで日本人が恥を知らなければ、信頼関係も生まれないだろうし、ベトナムで仕事もできないであろう。これは困った。

 ベトナム初訪問の皇太子殿下の「凛」とした風格がベトナム人を魅了したに違いないと思うのだが、この政治家の態度は何だろうか。日本語を学ぶベトナム人の意欲も減退するのではないか。日本の改革。もう他者に任せておけない。われわれ一人ひとりから。怒り爆発。恥を知れ・・・。

  

 

 

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