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2009年2月 9日 (月)

「2009アジアビジネス交流会 in 大阪」の開催(1):「人材合弁企業」の誕生

 2月6日(金)に株式会社ブレインワークス(http://www.bwg.co.jp/)が主催する「アジアビジネス交流会」が開催された。

 同社CEOの近藤昇社長に続いて私が話をさせていただいた。アジアビジネスにご関心の方々ばかりなので気持ちは楽であったが、アジアの中級から上級の話をしなければならないという難しさがある。また私の講演に何度も参加して下さる本邑さんや中谷さん(流通科学大学「生涯学習の会」)がおられて、これも話づらい。同じネタを何度も使えないからである。

 まず私は、前日に訪問した中農製作所の事例をお話しした。中農製作所では、ベトナム人研修生とベトナム人正規従業員を数名採用している。いずれも日本人授業員の中に混じって5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾け)を普通に実行しているし、作業も熱心している。しかし同社では特にベトナムに進出するという具体的な計画はないそうである。しかし将来は考えたい。

 通常は、ベトナム進出⇒ベトナム人幹部候補生の日本研修というステップが一般的であるという先入観があったが、上記の場合は、ベトナム人従業員採用⇒ベトナム進出という逆のステップである。日本の人材不足を補填するためにベトナム人の工科大学卒業生の優秀な学生を採用する。これは何も新卒学生に限らない。

 すでにベトナム進出した日本企業は注意したほうがよい。十分なやり甲斐のある仕事を提供しないと、十分な給与を支払わないと、ベトナム国内での企業の移動ではなく、日本国内企業に従業員が移動することもありうる。ベトナム人を安い労働力と見るのではなく、優秀な人材と考える。この発想による人材獲得が日本企業には必要ではないか。「モノ作り」に国籍は関係ない。さらに言えば、企業経営や金儲けに国境はない。

 私の経験もお話しした。たとえば私が顧問をしているロータス投資ファンド運用管理会社のタイ社長は、知能指数(IQ)で言えば、おそらく最低200はあると思われる。「ベトナム数学オリンピックで第2位」という彼の経歴は水増しではない。はるかに私よりも英語は上級である。このような優秀な人材との出逢いはベトナムビジネスの醍醐味である。

 話は戻るが、日本で働くベトナム人が研修目的なら期限があるが、ベトナム人正規雇用なら特に期限はない。5Sを始め、品質に対するこだわり、短納期または無在庫生産、単品大量生産から多品種少量生産、さらに経営理念や社風まで、本人が望む限り学習できる時間がある。こういった人材を持った企業がベトナム進出すれば、その後の展開は早い。

 これは、日本とベトナムの「人材合弁企業」の誕生である。日本で働いたベトナム人に、本人が望むなら「のれん分け」の感覚でベトナム工場を任せればよい。

 冒頭の「アジアビジネス交流会」の講演では時間の制約があったが、このようなことを新たに私は考えた。(以下、続く)

 

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