« ホーチミン市で考えたこと(2):新婚さんいらっしゃーい! | トップページ | 戦時下に強いベトナム:「元気」の秘密は何か? »

2009年2月26日 (木)

皇太子殿下のベトナム訪問:ベトナム人は本番に強い

 ベトナム日本人材協力センター(VJCC)を皇太子殿下が2月13日に訪問されたことは日本のテレビニュースですでに報道された。

Dsc02249  VJCCの藤井所長は「ベトナム人は本番に強い」という感想を述べられた。このベトナム人とは、皇太子殿下が授業風景を見学されたVJCCベトナム人学生のことである。おそらく日本人学生なら殿下から質問されるとなると緊張するであろうし、たとえ外国人であっても周囲の日本人の様子から通常ではない雰囲気を感じ取るに違いない。

 「殿下のご質問にベトナム人学生が上手く答えることができるのか」。これは藤井所長のみならずだれもが心配することであろう。このハラハラする気持ちに対して、実際のご訪問の本番では、どのベトナム人も失礼なくまた笑顔で的確に答えたということであった。

Dsc02250  VJCCは貿易大学ホーチミン市分校の敷地の中に位置しているから、ほかのベトナム人大学生も多数集まった。手を振っての歓迎に対して殿下も手を振って答えられたそうである。日本政府のODA(政府開発援助)による人材育成や文化交流の最前線の様子を十分にご理解されたことと思われる。

 「いざと言うときにベトナム人はちゃんとする」。これは私も何度か経験したことがある。もちろん裏切られることもあったのであろうが、その大部分は忘れてしまった。そうだからベトナムを何度も訪問しているのだ。

 なお、藤井所長と初めてお目にかかったのは1998年である。当時は松下電器(現:パナソニック)ベトナムの社長をされていた。ベトナムビジネスについて教えを受けた私の恩師のお一人である。今でこそ私もベトナムについて語れるようになったが、当時はベトナムについて勉強する学生のようなものであった。恩師に何度もお会いして自分の理解度を確認する。私が藤井所長にお会いする理由の一つである。

 こういったベトナム人の態度は、どこから来るのであろうか。今回の場合、私見では、これまでのベトナム政府要人の気さくな態度が、ベトナム人学生を過度に緊張させないのかもしれない。「ベトナム建国の父」と言われるホーチミンですら「おじさん」である。どこかの国であるなら「お父様」とか「将軍さま」と呼ばれているのではないか。

 社会主義を指向する国として「人間は平等」という意識の下であっても、社会的・国際的な儀典・儀礼に従い、人間的に敬意や敬愛の感情を払う。さらに今回、日頃お世話になっている藤井所長に恥をかかせてはいけないと大学生は考える。ベトナムは外交面で「大人」というのは言い過ぎであろうか。

|

« ホーチミン市で考えたこと(2):新婚さんいらっしゃーい! | トップページ | 戦時下に強いベトナム:「元気」の秘密は何か? »