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2009年1月11日 (日)

稲盛和夫のビジネス論:日本から中国・ベトナムへ

 土曜日の午後、桃山学院大学大学院・経営学研究科の「日中連携ビジネスコース」の非常勤講師として「インドシナ半島の企業経営」を講義している。このコースは、中国ビジネスに特化した専門職指向大学院と特徴づけられており、大阪の中之島で開講されている。

 本年度の受講生は中国人の院生であり、中国とベトナムの比較などを中心にして講義と対話している。社会人学生であるために「実務」に基づいた意見を聞かせてもらえるので私も勉強になる。「今度、機会があればベトナムに連れて行って下さい」と言われると嬉しくなってしまう。

 昨日の講義では、京セラの創業者である稲盛和夫氏の自伝の話題が出た。稲盛氏の伝記は、ベトナム語でも翻訳され、日越経済交流センター・ハノイ代表のソンさんとホーチミン市代表のタムさんに贈呈した。いずれの感想も面白いということであった。

 その中の注目は、「天国」と「地獄」の分岐点は、その人間の心構えということである。自我が強い。利己心が強い。自己中心的。これでは「天国」に行けない。「天国」への途は、WINーWINの関係を追求することである。お互いに譲り合う。助け合う。謙虚な気持ちをもつことである。これは、芥川龍之介『蜘蛛の糸』の話とも共通している。

 これは、米国流の「強欲の資本主義」から生まれた世界同時不況からの教訓となるのではないか。お金が必要なことは当然であるが、その儲ける過程が問題であろう。また、その使途が問われる。その基準は「天国」に行けることである。

 この「天国」が、どのようなものかは不明であるが、そういった基準を各企業や各自がもつことが必要な時代になったように思われる。自己を律する。換言すれば、その企業や人間の理念や哲学が求められる。より一般的に企業について言えば、企業統治に対する経営者の考え方という問題である。

 稲盛和夫氏の著作をもう一度、読んでみなければならないと思った。土曜日の午後の有意義な時間であった。

 

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