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2009年1月14日 (水)

ベトナム石炭資源の共同開発:今こそ日本の好機なのだが・・・

 『日本経済新聞』(2009年1月15日)によれば、明日15日に「ベトナム北部ハロンで、石炭と鉱物資源に関する政策対話を開く。両国はベトナムでの石炭の地質構造調査や技術協力などで合意する見通し」と指摘されている。

 ベトナム側からすれば、昨年の資源価格の高騰と下落からの教訓として、長期的な資源開発によって今から安定的な資源供給の計画ができるようにしたい。また国内での鉄鋼一貫生産の計画もあり、そのためにも石炭の供給を増加させたい。

 他方、日本側について言えば、エネルギー資源の共同開発などによって利権を確保することは国益に合致している。さらに言えば、カンボジアやラオスの鉱物資源の開発は、中国や韓国に先行されている。これらの国における今からの資源開発は、やや遅いという印象である。せめてベトナムでは日本が先行して資源を確保しておきたい。当然の戦略であろう。

 昨年から「世界同時不況」の最中であり、日本の大企業はトヨタ・ソニー・東芝というように赤字決算となっている。しかし総体として日本経済は悪くない。中国経済の停滞や韓国通貨の暴落に対して、日本の円高は海外進出の好機である。今こそ、ベトナムのみならず日本の出番であると思う。

 上場企業の経営者は、株主からの批判を意識して、この経済環境下での新規投資を凍結する傾向がある。新規投資をするくらいなら、株主配当を維持せよと株主から批判されることを恐れるのである。しかし本来、企業の長期成長を考えれば、この好機を逃すことこそ株主から批判されるべきことである。

 このような景気後退の時期こそ、企業経営者の手腕・能力・理念・哲学・・・、企業経営者の器量が問われると思われる。今日の多数の企業情報の中から、こういった企業を検索することが株式投資の成功の秘訣であると思う。

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