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2008年12月21日 (日)

ロータス投資運用会社提供「ベトナム経済ニュース(24)」:11月の株価レポート

 11月には、VN-INDEXが9.31% 、HaSTC-INDEXが9.3%下落しました。OTC市場は比較的動きはありませんでしたが、全体的としては下落でした。

 企業254社が参加した『ビジネス環境:2008年の回顧』という企業フォーラムの調査によれば、ビジネス環境があまりよくない水準と答えた企業は30%(2007年度は5.3%)でした。しかしながら外国企業・ベトナム国内企業とも、2009年、特に2010年に向けて好転の期待を示しました。次の3年間はビジネス計画がないと答えた企業数は昨年より2倍(10%に対して22%)に増えましたが、将来のベトナムの発展を信じている企業は78%もありました。

 工業生産価値は引き続き高いスピードで上昇しています。生産価値は、昨年の同時期と比べて8ヶ月間で16.1%、9ヶ月間で15.8%、10ヶ月間で15.7%、11ヶ月間で15.6%の上昇を示しました。このように工業生産の2桁スピードでの成長は今年で18年目になると予想されています。

 さらにFDI(外国直接投資)が画期的な水準に到達しました。登録FDIは570億USDであり、前年同期の7倍になり、実行FDIは100億USDとなり、前年同期と比較して44.2%上昇しました。消費物価指数が0.76%下落した11月は、2ヵ月連続して消費物価の減少でした。11月の輸出は34%、輸入は38.4%上昇しました。この5月の貿易赤字は1ヶ月間で10億USD以下の水準を維持しています。インフレ要素を除去した11月の小売り総額は6.2%上昇していますが、昨年同期の2分の1の水準です。これは本年初年から徐々に低下傾向にあります。

 以上のように株価は下落していますが、工業生産やFDIは上昇し、インフレも収まってきています。貿易赤字ですが、輸出も輸入も好調です。ただし国内消費が落ち込んでいます。このような状況は、ベトナム経済が総じて堅調なこと示しています。

 無リスク投資利率(政府長期債権利率)は引き続き下がり、現金の魅力を下げています。(二次市場における5年間の政府債権のYTM(最終利回り)利率は2008年12月1日で10.3%です)。中央銀行である国家銀行は2008年12月1日に基本利率を12%から11%に下げ、各種預金に対する強制保有率を2%下げ、経済発展の刺激優先策を実施しました。本日(12月2日)、首相は国家銀行が12月5日から基本利率を11%から10%にさらに下げることに同意しました。

 11月は月末にアメリカ証券市場の回復傾向、ならびに様々なレベルで日本・香港・中国・オーストラリアなどの市場回復の傾向が見られました(しかし、現時点では転落しました)。ベトナム証券市場では大部分の売買が下落しました。この要因として外国人投資家が11月にも引き続き「売り越し」であったことは重要です。

 ほかの要因は、個々の上場企業が様々な困難に遭遇していることです。その中には、われわれの投資先企業も含まれていますが、その困難は短期的であり、低い水準であると考えております。長期的な競争優位性は強硬な買い要因であると認識し、ここは忍耐をもって持続することが大切だと判断しました。

 「幸福は目的地ではなく、行く道にある」という格言がベトナムにもありますが、投資分野ではそれが逆だと思っています。

flairコメントflair
 ベトナム経済は健闘している。今後、米国向けの輸出減少さらに世界経済停滞がベトナムに対して負の影響を及ぼすであろう。しかし発展途上国の内需拡大は継続的である。年度末の銀行破綻が懸念されたが、政府の金融政策は、それを回避させたようである。
 現在の底値とみなされる時期の優良株の買い付けは好機であるが、それは日本株も同様である。しかし成長余力は彼我のいずれにあるか。なお、ベトナム投資には為替リスクの問題がある。現在の円高・ドン安は投資には好機であるが、その直近の予測は難しい。長期投資によって「ドン高」を待つという長期戦略が最善である。

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