« 円高とドン安:今日の出来事 | トップページ | やっぱりハノイは忙しい・・・ »

2008年12月 7日 (日)

冬のハノイ:沈んだ色彩の街角

 ホーチミン市からハノイに移動する。この路線のベトナム航空は相変わらず満席に近い。しかし外国人が若干少ないかもしれない。クリスマス休暇・年末年始休暇前の「師走」だからやむをえないのだろうが、景気後退の気配を感じる。

 なお、タンソンニャット空港の国内線の出発ゲートと待合のレイアウトが9月の時に比べて変更された。出発便の掲示板は十分に機能していない。おそらく「まあ、いいだろう」という「いい加減さ」の反映だ。そろそろベトナム人も変わらなければならない。

 ホーチミンでは長袖シャツを着ていても汗ばむほどではないが、ハノイでは肌寒い。上着を羽織ってちょうどよい。ベトナムの冬の季節は、気候の南北格差の調整が難しいが、今日は特に気にならない。快適である。

 ノイバイ空港からTrieu Viet Vuong(チューヴィエットヴォン)通りの馴染みのホテルまで空港タクシーを利用した。運転手が市内で道を間違えた。Ba Trieu(バチオ)通りを南下して左折すればよいのに右折した。空港タクシーの料金は定額だから文句を言わなかったが、こんなことは初めての経験である。運転手が地方出身の新人なのだろうか? ベトナム人運転手は地図を全部覚えているほどに優秀なはずなのだが、明らかに勉強不足だ。

 これは労働者不足が原因ではないか? そう言いえば、ホテルの若い新顔ガードマンも近くでビールを飲ます店の場所も知らない。仕事を始めたばかりである。労働力不足はハノイ周辺で指摘されている。実際に、外国直接投資は伸びているし、輸出も好調だ。インフレは沈静化して10月と11月は前月比マイナスになった。それに応じるように金利も下がった。景気は上向きの兆候がある。

 ただし小売りの売上高は前年比で下落している。消費が落ち込んでいる。総じて株価や地価の低迷は気分を重くする。世界同時不況はベトナムの輸出や直接投資を次第に減少させる。それをODAを通した内需や周辺国に対する投資などで補完できるかどうか? 内需拡大のためにインフレに追いつく賃金上昇が必要だが、違法ストライキが再発するか? 賃金上昇に応じた生産性の向上は実現するか? これらの微妙な調整ができなければ、景気の「悪循環」に陥る。こういった不安材料が横たわっている。

 ホテル近くの紀伊(日本料理店)から道を隔てた店で「ハノイビール」を飲んだ。そこから街の往来を眺める。ハノイの冬は人々が厚着する。そのジャンバーの色合いは黒く沈んでいる。この暗さがハノイの特徴である。ごく普通のハノイの冬景色なのだが、それまでも景気後退を感じてしまう。これほどに沈んだ色彩のハノイを見るのは久しぶりだ……。

|

« 円高とドン安:今日の出来事 | トップページ | やっぱりハノイは忙しい・・・ »