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2008年11月27日 (木)

政府首脳の人事が株価を上げる:「救国内閣」で政治的安定が必要では?

 米国の次期大統領オバマ氏による政府首脳の人選が進んでいる。

 「オバマ次期政権がニューヨーク連銀のガイトナー総裁を財務長官に起用する方針との報道を受け、取引終了間際に買いが膨んだ」と報道された(『日本経済新聞』2008年11月22日夕刊)。事実、この日は「前日比494㌦13㌣高の8046㌦42㌣で取引を終了した」。

 その前後の報道によれば、米国の政府首脳人事は、民主党からはヒラリー上院議員やゴア前副大統領(ノーベル賞受賞者)、さらに共和党からも人材が起用される可能性もあるそうである。まさに全米「オールスターキャスト」政権になるのではないか?

 そこまでしなければならないほどに米国の経済危機は深刻ということである。「挙国一致の救国内閣」が日本の歴史の中でも成立したと記憶しているが、まさに米国がそれではないか?

 他方、日本も米国以上に危機的な状況が政治や経済に及んでいると私は思う。日本でこそ再び「救国内閣」が必要ではないか? 政党の主張や思惑は様々であるが、閉塞感に満たされた日本において、国民生活を最優先にした政権が必要であることに異論はないであろう。

 政治が健全に機能しないと、景気も回復しない。株価も上がらない。当然である。「政治の安定が経済成長の前提である」とベトナム投資環境の議論で何度も指摘されてきたが、これが今こそ日本にも妥当する。米国は、それに向けて動いているように思われる。

 このように考えると、日本の場合、政治的な対応の遅延が景気回復の「足かせ」になっているのではないか? その対応とは、個々の景気対策の善悪やタイミングの問題ではなく、日本における政治体制の安心感・安定性を確立するという問題である。

 この2つの政治問題は区別されなければならない。私は、後者の問題が解決しなければ、本格的な経済成長は日本でありえないと懸念している。

flairflair: ベトナムの経済政策の稚拙が、日本を含む先進国から批判されることがある。たとえばインフレ対策のための「金利引き上げが遅かった」というような内容である。これは上述の政治問題で言えば、前者の問題である。確かに個々の政策での失敗はあるだろうが、少なくともベトナムの政治体制は安定しており、安心感がある。日本は、政治の安定感・安心感に「ゆらぎ」が発生しているのではないか? これは注目の論点であると主張したい。

 

 

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